韓国高校生訪日研修団(第1・2団、2009.9.24-30)

9月24日から9月30日までの6泊7日の日程で韓国高校生訪日研修団(第1・2団)計102名が来日し、研修を行いました。
(第1団団長:李漢準 盤浦高等学校校長、第2団団長:宋順子 紫雲高等学校校長)


一行は2日間、都内に滞在し、浅草、台場地区の見学や防災館の訪問を通して、先端の科学技術に触れ、防災への心構えを学びました。
3日目からは山梨県と和歌山県に分かれ、ホームステイや学校訪問を行いました。
ほとんどの韓国生徒が初めての日本訪問で、その上日本語もできないことから、ホストファミリーとの緊張の顔合わせからホームステイがスタートしました。
わずか1泊2日の短い時間でしたが、涙ぐむほどたくさんの思い出を胸に抱きながら、名残惜しいお別れとなりました。
韓国の生徒らは、
「微妙な違いはあるものの、韓国の我が家と同じような物があり、同じような暮らしをしていることが分かった」
「お父さんがお風呂を先にと譲ってくださるほどの気遣いに感謝した」と印象を語っていました。
また、山梨県のホストファミリーからは、
「何事にも積極的で事前にやりたいこと、行きたい所を調べて示してくれたので、工夫して過ごすことができた」
「最初は戸惑いを覚えていたが、お互いにコミュニケーションを図ろうという気持ちが伝わった」との感想をいただきました。

ホームステイ対面式―どの家庭にお世話になるのか緊張の一瞬
続く5日目には学校訪問があり、山梨県では大月市立大月短期大学附属高等学校に、和歌山県では和歌山県立星林高等学校に訪問しました。
和歌山県立星林高等学校では、団員は各クラスの学級委員と一緒に国語や数学などの授業を受けたり、お昼を一緒に過ごしたりしました。また星林高校では、特別に日本語授業を設けてくださり、団員は書き慣れないひらがなで自分の名前を書いたり、日本語の作文に取り組みました。
学校訪問を終え「一緒のクラスにいた星林高校の生徒がいろいろと助けてくれて情を感じた」「日本の学生は、遊ぶときは遊ぶ、勉強するときは勉強する、ときちんと分けている印象を受けた」「1日だけの体験では短いので、もっと高校生活を送りたかった」という感想を述べていました。

星林高校―お互いに助け合いながら日本語作文に取り組む様子
和歌山での最終日には、紀州漆器で有名な海南市で漆器蒔絵の体験をしました。丸い漆のお盆に、蝶や椿などの絵柄蒔絵をし、なかには自分のサインを入れたり、好きな言葉を加えたりしてオリジナルのお盆を作る団員もいました。

漆器蒔絵体験―きれいに仕上がった「作品」を持っての一枚
漆器体験を終えた後一行は、江戸時代の面影を残す黒江地区の町並みを見学しました。また午後には、桃の産地である紀の川市で桃ジャム作りをするなど、和歌山特産に触れられる1日でした。
研修を振り返って、団員からは、「日本の文化、言葉を学べて楽しかった」「日本は、昔の建物を残していて、伝統を守っているという印象を持った」「ホームステイと学校訪問を通じて、人と人との関係を築くことが出来て日本への認識が変わった」という声がありました。
<日程>
9月24日(木)
 成田空港到着、外務省表敬訪問、訪日研修オリエンテーション
25日(金)
 浅草寺、仲見世見学、歓迎昼食会
 東京みなと館、日本科学未来館見学
26日(土)
 山梨県訪問チーム
  立川防災館で防災体験
  特急で山梨県へ移動
  ホストファミリーとの対面式
  ホームステイ
 和歌山県訪問チーム
  北区防災センターで防災体験
  飛行機で関西空港経由、和歌山県へ移動
  和歌山城見学
  学校訪問オリエンテーション
27日(日)
 山梨県訪問チーム
  夕方までホームステイ
  学校訪問オリエンテーション
 和歌山県訪問チーム
  ホストファミリーとの対面式
  ホームステイ
28日(月)
 山梨県訪問チーム
  大月市立大月短期大学附属高等学校訪問
 和歌山県訪問チーム
  和歌山県立星林高等学校訪問
29日(火)
 山梨県訪問チーム
  富士山五合目、鳴沢氷穴、いやしの里根場見学
  ブルーベリージャム作り、さるぼぼ作り体験
  全体ミーティング
 和歌山県訪問チーム
  漆器蒔絵体験、海南市黒江地区の町並み見学、桃ジャム作り
  全体ミーティング
30日(水)
 山梨県訪問チーム 成田空港より帰国
 和歌山県訪問チーム 関西空港より帰国