韓国中学生訪日研修団(第3・4団、2010.06.03-09)

6月3日から9日までの6泊7日の日程で韓国中学生訪日研修団(第3・4団)計107名が来日し、研修を行いました。
(第3団団長:李會元 忠清南道教育庁奨学官、第4団団長:權賢淑 国立国際教育院研究官)


1、2日目は都内で日本科学未来館などの見学を行い、3日目は群馬県へ移動しました。富岡製糸場では、当時のまま保存されている工場内を興味深く見ながら、熱心に説明に聞き入る姿が見受けられました。

富岡製糸場で熱心に説明に聞き入る
4日目は、3団は榛東・北軽井沢方面、4団は谷川岳・みなかみ方面を訪問しました。3団が訪れた榛東村の「ハルナグラス」では、サンドブラストによるオリジナルグラスを作ったほか、ガラス工房では、熱くなったガラスを吹き、かたちを作る体験をしました。
吹きガラスを体験した団員は、「思ったよりも吹き加減の調節が難しかった」と感想を述べていました。
4団は谷川岳のロープウェイで天神平まで登り、残雪の残る景色に歓声を上げながら、記念写真を撮ったり、残雪の斜面を駆けあがって楽しみました。

(3団)吹きガラスに挑戦(ハルナグラス)

(4団)残雪の斜面で楽しむ(谷川岳)
一行は5日目に、埼玉県川口市立の仲町中学校、榛松中学校を訪問しました。
仲町中学校では、歓迎式の後、韓国側生徒が1年生から3年生までの各クラスに入り、フルーツバスケットなどのゲームを楽しんだほか、「放課後は何をしているのか」、「一番好きなことは?」など、学校生活やお互いが関心をもっていることについて質問しあい理解を深めました。体験授業では、音楽や書道、社会、理科などの科目を仲町中の生徒と一緒に学びました。音楽の授業では「ふるさと」の合唱を練習し、日韓の生徒の声が響きあっていたのが印象的でした。
榛松中学校でもクラス交流などが催され、悪戦苦闘しながらも身振り手振りで交流していました。また交流行事では榛松中の生徒たちによる「エッサッサ」「よさこいソーラン」が披露され、団員は迫力ある演舞に大きな拍手を送っていました。

(3団)日韓の生徒同士お互いが関心をもっていることなどを質問して理解を深めた

(4団)見送られながら榛松中学校をあとにした
学校訪問を終え、団員からは「授業や部活動など誠実に取り組む日本の中学生の姿をみて、私も一生懸命取り組まなければと思った」「中学校訪問で体験したことを、韓国の友達にもたくさん話をしてあげたい」などの感想が聞かれました。
6日目は埼玉県内見学の後、外務省訪問があり、北野充アジア大洋州局審議官の挨拶に続き、李會元第3団団長の答礼の挨拶を行った後、質疑応答に入りました。環境問題への日本政府の取り組みや、日本人の韓国への関心、また日本の街並みの美しさの秘訣などについて団員が質問し、北野審議官が丁寧に答えてくださいました。

外務省で北野審議官の歓迎を受ける
団員からは研修全体の印象として、「韓国に帰ってからも、知り合った日本の中学生たちと電子メールをやりとりして、交流を続けていきたい」「日本について、近くて遠い国との印象を持っていたが、研修を通して気持ちの上での距離も縮まった」などの感想が聞かれました。
<日程>
6月3日(木)
成田空港到着、訪日研修オリエンテーション
4日(金)
浅草見学、歓迎昼食会
日本科学未来館、東京みなと館見学
5日(土)
防災体験、群馬県へ移動
富岡製糸場、群馬県立自然史博物館見学
6日(日)
第3団:ハルナグラスでオリジナルコップ作り、浅間火山博物館見学
第4団:谷川岳ロープウェー、たくみの里でそば打ち体験、月夜野ビードロパークにてオリジナルカップ作り
群馬県での見学後、埼玉県へ移動、ホテルにて学校訪問オリエンテーション
7日(月)
学校訪問(第3団:川口市立仲町中学校、第4団:川口市立榛松中学校)
8日(火)
第3団:小江戸川越めぐり(喜多院、まつり会館、菓子屋横丁)
第4団:彩の国ビジュアルプラザにて映像学習体験
外務省表敬訪問、全体ミーティング
9日(水)
成田空港より帰国