韓国高校生訪日研修団(第1・2団、2011.9.21~27)

9月21日から9月27日までの6泊7日の日程で、韓国高校生訪日研修団(第1・2団)計108名が来日し、研修を行いました。 (第1団団長:金龍満(キム・ヨンマン) 漢陽大学校師範大学附属高校校長、第2団団長:李仁遠(イ・インウォン) 銅雀高校校長)

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関西空港に到着した一行は、2日目、大阪の能楽堂で謡を謡い、足袋・装束を試着して舞台を歩くなど伝統文化を学びました。続いて、コクヨ大阪ショールーム訪問では、環境やユニバーサルデザインに対する同社の取り組みや開発秘話の紹介を受けました。

神妙な表情で摺り足の体験をする団員

コクヨ大阪ショールームでは実際に商品にも触れてみた

3日目は京都研修を行いました。 最初に訪問した清水寺では境内をくまなく見学し、参道の三年坂のほうまで足を延ばしました。日本のお寺や参道の雰囲気に触れ、団員からは「京都らしさ、日本らしさを感じられてよかった」との感想が出ていました。

音羽の瀧で清水を汲む団員

龍安寺では岩と砂で表現された枯山水庭園について学び、その後、古代友禅苑で京都の伝統産業である友禅染めを体験しました。注意深く色を入れながら、京の名所をデザインとした素敵なハンカチを仕上げました。

仕上げの名前を入れる様子

4日目、1団は高知へ、2団は鹿児島へ移動し、その後それぞれの地域でホームステイ、学校訪問、地場産業などの見学・体験を行いました。 1団は高知に到着し、高知の伝統工芸である土佐和紙の紙すき体験を行いました。体験が終わったあと、待ちに待ったホームステイが始まりました。1団 は学校訪問先である高知西高校のほか、高知南高校、須崎高校の43家庭の生徒のお宅にお世話になりました。ホストファミリーと会うまでは、言葉を通じる か、どんな方々なのか、などと団員も緊張していましたが、対面式ではホストファミリーと笑顔で挨拶を交わし、各ご家庭へと向かいました。

対面式会場でホストファミリーと記念撮影

ホームステイは1泊2日と短い期間でしたが、1日を共に過ごしたことで日本の家庭の様子や、同年代の高校生が休日をどう過ごしているのかを体験できました。 6日目の学校訪問では、高知西高校を訪問し、体育、音楽、英語、家庭科、国語などの授業を同校の生徒と一緒に受けました。また先生との座談会では、 日本の大学入試制度や、高校生の一日の過ごし方、1か月のお小遣いについてのお話を伺い、より具体的に日本の高校教育や高校生の生活について知ることが出来ました。

高知西高校での授業体験の一風景

2団は鹿児島到着後、薩摩切子の歴史や特色のレクチャーを受け、ポッペンの絵付けを行いました。見た目は素朴ですが心地よい音のするお土産に笑みがこぼれました。

思い思いにポッペンの絵付けを楽しんだ

ホームステイと学校訪問は昨年に引き続き2年目の受け入れとなる鹿児島第一高校にお世話になりました。自他共に認める韓流ファンの教頭先生から熱い歓迎を受け、33家庭の生徒宅へ1泊のホームステイへ向かいました。 6日目の学校訪問は、和太鼓部や吹奏楽部による演奏で迎えられました。授業体験では、体育の空手の時間に参加しました。最初は各種大会で受賞経歴の ある空手道部員の実演と組手に圧倒された団員でしたが、見るだけでなく実際に基本の型も習いました。終了間際には飛び入りで両国生徒による韓国アイドルグ ループのカバーダンスも披露され大盛り上がりとなりました。
  

型を教えてもらったお礼にダンスを披露する韓国生徒(2団)

帰国前日の研修報告会では、「ホームステイで日本の家族が出来たので、また会いに来たい」「元々は日本にあまりいい印象を持っていなかったが、今回の経験で見方が変わった」「日本の高校生が自国への愛着や地元の知識が深いことへ驚いた」などの感想が発表されました。

<日程>

9月21日(水)
関西国際空港着、訪日研修オリエンテーション
9月22日(木)
歓迎昼食会、大阪見学(能楽体験、コクヨ大阪ショールーム、大阪城)
9月23日(金)
京都見学(清水寺、龍安寺、友禅染体験)
9月24日(土)
地方へ移動(第1団:高知県にて文化体験、ホームステイ対面式、第2団:鹿児島県にて文化体験)
9月25日(日)
<第1団>ホームステイ、<第2団>ホームステイ対面式
9月26日(月)
<第1団>高知県立高知西高校訪問、大阪へ移動、<第2団>鹿児島第一高校訪問、福岡へ移動
9月27日(火)
<第1団>関西国際空港、<第2団>福岡国際空港よりそれぞれ帰国