韓国高校生訪日研修団(第3・4団、2011.10.20~26)

10月20日から10月26日までの6泊7日の日程で、韓国高校生訪日研修団(第3・4団)計108名が来日し、研修を行いました。 (第3団団長:安貞絢(アン・ジョンヒョン) 国立国際教育院研究士、第4団団長:鄭命錫(チョン・ミョンソク) 慶尚南道教育庁奨学士)
[@pause]
一行は関西空港に到着後、大阪城の見学をし、2日目は大阪歴史博物館で歴史を学んだり、能楽体験や大阪コクヨショールームを訪問するなど、日本の伝統芸能や産業視察の体験をしました。

◎第3団 3日目、第3団は和歌山へ移動し、和歌山城を見学後、紀州漆器の蒔絵による絵付け体験を行いました。蒔絵部分に塗料を塗る工程はより慎重な作業が求められ、完成まで集中して取り組んでいました。


お盆に顔をくっつけて無心に塗る団員たち(第3団)

翌日からの2日間は団員たちが待ちに待ったホームステイと学校訪問の日でした。2年続けてお引き受けいただいた和歌山県立田辺高校を訪問し、生徒や先生のお宅にホームステイしました。ホームステイを終えた団員からは「美しい自然の中で余裕をもって暮らす姿を見てうらやましかった」、「日本語を勉強中の私に家族がいろいろな言葉を教えてくださった」などの感想が聞かれ、和歌山での貴重な思い出を作ることができました。


別れを惜しんで抱きしめてくれたホストのお母さん(第3団)

ホストファミリーとの名残惜しいお別れの後は、そのまま田辺高校での学校訪問に入りました。中学・高校の全校生徒による歓迎式典では、邦楽部の演奏で日本の伝統文化を目にすることができ、団員はお礼に韓国舞踊と合唱を発表しました。その後、各クラスに分散し、実際の授業にも参加しました。一所懸命にコミュニケーションを図った英語、手取り教えてもらいながら筆を使った書道など、それぞれの教室で雰囲気を感じるだけでなく日本の生徒と触れ合う時間となりました。 訪問の最後にはクラブ活動の見学を行いました。韓国に比べて盛んな各種クラブ活動の様子を目の当たりにした団員の中には、田辺高校の生徒と一緒にサッカーボールを蹴る者や、鉄棒で技を披露しあう者もいました。「のびのびとクラブで活動する姿が印象的だ」「勉強を頑張る人もいれば、自分の好きな道を目指す人もいることに驚いた」など日本の高校生の1日を実体験できた日でした。


英語の授業で思いを伝えあった(第3団)

◎第4団 3日目から4日目にかけて大阪と神戸に分かれホームステイを行いました。1泊2日の短い期間でしたが、ホームステイから戻った団員からは「家でたこ焼きを作って食べて楽しかった」「ホストファミリーのご家族とサッカーをしたり、日本の韓流ブームについて教えてもらった」と楽しい思い出を語っていました。

ホームステイ終了後は、長崎へ移動し、長崎ガラスの工芸品の一つである万華鏡作りを体験しました。中に入れるガラスの量を調整しながら、オリジナルの万華鏡を作りました。


色とりどりのガラスを前に笑みがこぼれる

翌日の5日目には長崎県立長崎北高校を訪問しました。長崎北高校の生徒さんと一緒に、英語や音楽、体育の授業を受けました。特に体育のバスケットボールでは日韓の試合となり、最後まで接戦を繰り広げました。授業体験の後は、交流の時間を持ち、ゲームをしたり好きな芸能人について質問するなど楽しい時間を過ごしました。


韓国の地図を見せて自国を紹介する団員


また会う日まで笑顔で挨拶

研修最終日の報告会で団員からは、「研修の中でもホストファミリーと日本の高校生との縁が一番思い出に残っている」「日本に対して持っていた偏見を捨てられたのが一番の収穫だった」との感想が聞かれました。

<日程>
10月21日(木)
関西国際空港着、大阪城見学、訪日研修オリエンテーション
22日(金)
歓迎昼食会、大阪見学(能楽体験、コクヨ大阪ショールーム、大阪歴史博物館)
23日(土)
<第3団>和歌山県へ移動、和歌山見学(和歌山城、蒔絵体験)
<第4団>大阪・神戸にてホームステイ対面式
24日(日)
<第3団>ホームステイ対面式
<第4団>長崎県へ移動、長崎見学(万華鏡作り)
25日(月)
<第3団>和歌山県立田辺高校訪問、<第4団>長崎県立長崎北高校訪問
26日(火)
<第3団>京都見学(清水寺、龍安寺、友禅染体験)
<第4団>長崎見学(大浦天主堂、グラバー園、出島、平和記念公園、原爆資料館)、福岡へ移動
27日(水)
<第3団>関西国際空港、<第4団>福岡国際空港よりそれぞれ帰国