【キズナ】韓国高校生訪日研修団(第1・2団、2012.10.23~10.29)

10月23日から10月29日までの6泊7日の日程で、韓国高校生訪日研修団(第1・2団)計98名が来日し、研修を行いました。
(第1団団長:権金年(クォン・グムヨン)国立国際教育院研究官、第2団団長:梁在吉(ヤン・ジェギル)長安高等学校校長)
本研修は、外務省の「アジア大洋州地域及び北米地域との青少年交流(キズナ強化プロジェクト)」の一環として行われ、被災地(茨城県潮来市)を訪問し、東日本大震災からの復興の様子や現況を視察しました。[@pause]

一行は2日目、東日本大震災被災地への訪問に先立ち、東日本大震災の被災状況と復興の概要について、明治大学危機管理研究センターの中林啓修研究推進員より講義を受けました。

その後、一行は茨城県潮来市へ移動し、被災状況の視察と潮来市の被害・復興状況の講義を受けました。
液状化の被害を受けた日の出地区を見学したり、潮音寺で地震発生時の体験をうかがう機会を得ました。講義では同市が代表となり、液状化被害のあった他の自治体とも連携して国に支援拡大を働きかけたことや、国より早い7年の復興目標をたて取り組む様子などが熱く語られ、一行からも今回の訪問とボランティア活動を通じて、少しでも復興の役に立ちたいとのエールを送りました。
夕食での地元同世代生徒との交流会でも、伝統芸能「潮来囃」の披露を受けた後、一行からは伝統楽器「タンソ」の演奏、歌やダンスを発表し、両国の芸能を知る機会をもちました。


潮来市関係者にエールを送る団員


夕食交流会で伝統楽器を演奏する団員

翌日は、水郷潮来の代表的な観光地であるあやめ園での整備活動を行いました。深まる秋の中、団員らは雑草の種子や穂が服について真っ白になるのも気にせず、木々の枯葉拾いと雑草抜きを熱心に行いました。シーズンの観光客を待つばかりにきれいになった園内に「今回の私たちの活動により韓国と日本の絆が深まったと思う」と、団員らは喜んでいました。


一行が抜いた雑草で山積みとなったゴミ袋

午後から1団は愛知県、2団は和歌山県に移動し、それぞれ学校訪問とホームステイを行いました。
第1団は2グループに分かれ、愛知県立刈谷高校と刈谷北高校を訪問しました。両校ともに韓国団員一人につきパートナーがついたので、一緒に授業を受けたり、お昼時間はお互いの高校生活について話すなど、交友を深めることが出来ました。また韓国文化を紹介する時間では、韓国の高校生活をクイズ形式で紹介するほか、韓国の歌や踊りを披露しました。


パートナーとの対面式(刈谷高校)

第2団が訪問した和歌山県立神島高等学校では、英語の授業で富士山など日本の代表的な名所などのプレゼンテーションを受けたり、体育の授業でサッカーやバドミントンに参加しました。全校24クラスに数名ずつ分散しての交流会では、自己紹介やお互いの文化紹介など各クラスで交流を深めていました。学校訪問後は神島高校に加え近隣の4校の生徒等のお宅でホームステイを行いました。


ホストファミリーとの涙のお別れ

研修を終えた一行からは、
「被災地では大きな被害を受けてもそれに負けずに団結している潮来市の人々の姿が印象的だった。」「漠然と被害状況は知っていたが、復興を目指す地域の助け合いは学びたい。」「ホームステイでホストファミリーに親切にしてもらい、日本人に対する誤解が解けた。」「今回出会った日本の学校の友だち、ホストファミリーとの絆を深めたい。」などの感想が語られました。

<日程>
10月23日(火)
成田国際空港着、訪日研修オリエンテーション
24日(水)
講義、歓迎昼食会、被災地(茨城県潮来市)へ移動、被災地見学、講義、地元同世代生徒との交流会
25日(木)
あやめ園の整備活動、ろ舟乗船体験、地方へ移動(第1団:愛知県、第2団:和歌山県)
26日(金)
学校訪問(第1団:愛知県立刈谷高等学校、刈谷北高等学校、第2団:和歌山県立神島高等学校、ホームステイ対面式)
27日(土)
第1団:日本文化体験、ホームステイ対面式、
第2団:ホームステイ終了、和歌山市へ移動
28日(日)
第1団:ホームステイ終了、京都へ移動、古代友禅染め体験、大阪へ移動、大阪歴史博物館見学、全体報告会
第2団:文化体験(茶道体験)、全体報告会
29日(月)
関西国際空港より帰国