【JENESYS2.0】韓国大学生訪日研修団(2014/11/4~11/13)

「JENESYS2.0」の一環として、「食文化」を研修テーマに大韓民国外交部で選抜、派遣された韓国大学生訪日研修団計30名が、去る11月4日から11月13日までの9泊10日の日程で研修を行いました(団長:宋秀賢(ソン・スヒョン)大韓民国外交部文化外交局文化交流協力課3等書記官、引率:朴譿媛(パク・ヘウォン)韓国国際交流財団人士交流チーム代理)。[@pause]
日頃日本について学んでいても訪問は初めてという団員も多く、滞在中、東京都、大阪府、京都府で日本の大学生との交流や食文化に関する見学、体験を行ったほか、ホームステイや文化体験を通して、研修テーマ、日本の文化についての知見を広めました。
主催:日本国外務省、大韓民国外交部
実施:公益財団法人 日韓文化交流基金、韓国国際交流財団

※「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
11/4(火)
到着(成田国際空港)
11/5(水)
研修に関するオリエンテーション、講義、歓迎昼食会、在京韓国大使館訪問、東京都水道歴史館見学
11/6(木)
拓殖大学訪問
11/7(金)
銀座ミツバチプロジェクト視察、京都へ移動、金閣寺見学
11/8(土)
日本人学生(当基金実施 訪韓研修団参加者)との交流会(龍安寺見学、日本料理作り、清水寺見学)、大阪へ移動、大阪の魅力についてのブリーフィング、ホームステイ対面式
11/9(日)
終日ホームステイ
11/10(月)
ホームステイから再集合、大阪大学訪問
11/11(火)
大阪木津卸売市場見学、東京へ移動、浅草寺・浅草見学
11/12(水)
研修成果報告会、茶道・着付け体験、外務省訪問
11/13(木)
帰国(羽田国際空港)

 

「JENESYS2.0」の一環として、「食文化」を研修テーマに大韓民国外交部で選抜、派遣された韓国大学生訪日研修団計30名が、去る11月4日から11月13日までの9泊10日の日程で研修を行いました(団長:宋秀賢(ソン・スヒョン)大韓民国外交部文化外交局文化交流協力課3等書記官、引率:朴譿媛(パク・ヘウォン)韓国国際交流財団人士交流チーム代理)。
日頃日本について学んでいても訪問は初めてという団員も多く、滞在中、東京都、大阪府、京都府で日本の大学生との交流や食文化に関する見学、体験を行ったほか、ホームステイや文化体験を通して、研修テーマ、日本の文化についての知見を広めました。
主催:日本国外務省、大韓民国外交部
実施:公益財団法人 日韓文化交流基金、韓国国際交流財団
※ 「JENESYS2.0」の概要についてはこちら

今年の研修テーマが「食文化」ということで、研修の始めに農林水産省の職員から【「和食;日本人の伝統的な食文化」とユネスコ無形文化遺産登録について】というタイトルで講義を受けました。講義では、うまみや食材などの和食の特徴や日本人の和食離れについて、最後にはユネスコ無形文化遺産への登録までの動きについて話を聞きました。講義後、団員からは「日本食に韓国食と中華料理に似た料理が多い理由を知ることができた。韓/中の食文化の影響からも日本だけの味を出し、ユネスコにまず食文化を登録した日本人の底力を凄いと思った。」といった感想が出ていました。
 
同日には在京韓国大使館に訪問し、現在日韓間で問題になっている事柄についてや今後日韓が協力して解決すべき問題についてブリーフィングを受けました。ブリーフィング後、団員からは日中韓3か国のバランスについてや、その他多くの質問がなされ、訪問予定時間が過ぎる程でした。
 

翌日は拓殖大学の八王子キャンパスを訪問し、同校学生との交流を行いました。「食文化」という大テーマのもと、餅、漬物、飲物、食事マナーなどの小テーマが各グループに与えられ、グループディスカッションと発表を行いました。あるグループは日本と韓国の食卓を絵にし、そこから違いを見つけ発表したり、またあるグループは餅の食べ方の違いや汁物の具の違い、麺料理の日韓比較を行い、発表していました。どのグループでも積極的な話し合いが行われ、作業を進めていました。

NPO法人銀座ハチミツプロジェクトの視察では、銀座という都心での養蜂、そこで採れるハチミツを使った企業とのコラボレーション、活動の各地への広がりについて話を聞き、実際にビル屋上の養蜂場を見学しました。団員は都心で養蜂を行う、ということに意外さと新鮮さを感じながら、養蜂場も興味深く見学していました。
 
その後関西に移動し、まず京都府で日本の大学生との交流会を設けました。日本の大学生は当基金主催の訪韓研修団参加団員で構成されており、日本、韓国に関心があるもの同士、交流会も盛り上がりました。特に京都の食材を使ったおばんざい作りでは、日韓の学生が共に協力し合いながら、鮭の照り焼き、茶碗蒸しなど、見事に美味しい日本食4品を作り上げていました。
 

その後は大阪に移動し、2泊3日間のホームステイを行いました。ホームステイを終え、団員からは「ホストが温かい笑顔で、細かいところまで気にかけてくれ、助けてくれ、教えてくれた。ホストと話し、共感し、笑顔で対話できたことが自分にとって慰めとなった。帰国後は日本人の親切さを伝えたい」「ホームステイを通して「真心をこめた歓談」が何かを強く感じた。本当の家族のように情も厚く迎えて下さり、日本の家庭文化を色々と教えて下さりありがたかった」というホストへの感謝の言葉が述べられていました。
 

ホームステイ明けには大阪大学を訪問し、大阪大学学生への質疑応答、懇談会を行いました。同校学生への質問では韓国語を学習する学生の比率や、韓国からの留学生との交流機会について質問が出ていました。その後の懇談会でも各テーブルから笑い声が聞こえ、終始賑やかな会となりました。
 

その後は東京に戻り、研修9日目に当基金にて研修成果報告会を設けました。研修で得た経験、食事、ホームステイ先での家庭料理を素材に、団員各自が考察し、発表をしました。自分達が研修中に撮った日本食の写真を見せながら、日程中で団員個人が一番おいしかったと感じた日本食と韓国食の違いを発表したり、韓国人が見た不思議な和食の特徴、というタイトルで、里芋や日本の味噌など韓国では見なれない食材や、新しい調理法についての新鮮さを発表している団員もいました。
 

研修最後には本研修を主催する外務省を訪問し、団員代表が「多くの経験から日本の文化、研修テーマである食文化について学ぶことができた」と感想を述べました。その後の質疑応答では、「外務省の日韓関係に関する一番の関心事は何か」「民間・政治外交それぞれで重要な要素は何か」といったことや、「日韓関係が改善した時に、それを持続させる方法は何があるか」といった質問が次々に出ていました。
 
10日間の研修を終え、団員たちからは以下のような感想が聞かれました。帰国後、団員達はSNSや学校での発表を通して、本事業で得た経験や知識をもとに情報の発信を行っていく予定です。

・食文化が研修のテーマだったが、「食」だけではなく、日本人との交流を通して、自分が約4年間日語日文学科を専攻し、学んできたことがとても限定的だということを感じた。一国の文化を理解するということは、視覚+聴覚+嗅覚そして味覚、触覚に至るまで、全ての感覚を兼ね備えた時に可能であることを、このプログラムを通じて感じた。
・和食の多様な味、日本だけの食べ物の特性と韓国食との違いを知ることができたことが印象深い。
・自分一人では経験できない日本食、家庭料理作りやお好み焼き体験、旅館の会席料理まで多様な経験ができた。材料本来の味をいかしながらも美的な美しさを追及する和食の魅力をきちんと感じることができた。
・帰国後は、韓国食の優秀性と日本食の優秀性の違いを説明し、両国の伝統食と現代食についての情報を広めたい。それを通してより多くの人々に優秀性を知らせたいと思う。
・日韓の国民がもつお互いに対しての反感が文化的な違いに起因するものだとわかり、帰国後には本プログラムで感じた両国の文化がもつ共通点と違いを見て感じたままに広めたい。
きたい。