報告 日韓国交正常化60周年プレ事業 トークセッション「日韓×わたしたち」


 日韓国交正常化60周年プレ事業として、9月6日、東京都港区の国際文化会館講堂にて、トークセッション「日韓×わたしたち」を開催しました。会場/オンラインのハイブリッドで、計82名が参加しました。
 日韓の社会を見つめてきた一橋大学大学院法学研究科准教授 権容奭(クォン・ヨンソク)さん、韓国在住文化系ライター 成川彩(なりかわ・あや)さんに加え、それぞれ韓国と日本の大学に留学中の伊藤晃輝(いとう・こうき)さん、李叡琳(イ・エリム)さんがパネリストとして登壇しました。
 参加型トークセッションという初めての試みでしたが、特に若い世代の参加者からさまざまな意見が上がり活発な対話が繰り広げられました。

(写真 左:成川彩さん 右:権容奭さん)

 第1部では、権容奭(クォン・ヨンソク)さん、成川彩(なりかわ・あや)さんが、日韓の文化交流を軸にこれまでのあゆみを振り返り、今後を展望する報告を行いました。また、伊藤晃輝(いとう・こうき)さん、李叡琳(イ・エリム)さんは、韓国/日本との出会いや留学生活で感じたことなどをレポートしました。

(写真 左:李叡琳さん 右:伊藤晃輝さん)

 続く第2部では、4名の出演者が、会場とオンラインから寄せられた質問に答える形で参加者との対話を深めました。
 「日韓両国で過去最大級の日本/韓国ブームが巻き起こっている今、以前のように日韓関係が冷え込むことはもうないのか」、「日韓関係を持続するため若い世代ができることとしてどのようなことができるか」などの質問から、今後の日韓関係に対する関心の高さがうかがえました。
 出演者からさらに意見を求めると、フロア参加の大学生たちから積極的に質問の手が上がり、文化面から歴史認識問題の話題にも及び、予定時間を多少オーバーしての幅広い議論の場となりました。

 終了後に会場では自由懇談の時間を持ちましたが、出演者と議論の続きを行う参加者たちの姿が見られました。また、日韓交流に関心の高い参加者同士が情報交換を行う結びつきの場ともなったようです。

 参加者の皆さんの感想をいくつかご紹介します。
 ・出演者の皆さんの意見を聞き、新たな発見をすることができました。日韓が協力することによって様々な問題を解決していくことができると思いました。そのために、日本だけではなく韓国についてもより深く学んでいきたいと思います。
 ・文化を通じて節目の年だけでなく、互いの国を思い合えるような関係づくりができたらと思いました。そのために自分ができることなどを今一度考えてみたいと思いました。
 ・これまで15年ほどKPOPを通して韓国カルチャーに触れてはきましたが、K-POPの枠を超えて何か韓国について知ろうとしたことはありませんでした。若い頃は「エンタメと政治は全く別物。邪魔してくれるな」とさえ思っていて、自国の政治のことも自分には関係ないと思っていたからです。エンタメも政治も文化も歴史も全て地続きであるということを再認識できました。今回のようなある種専門的なセッションは普段は誰でも聞けるものではないと思います。本当に貴重で有意義な時間でした。

 日韓文化交流基金では今回のイベントで出たアイデアやご意見も踏まえ、来年迎える国交正常化60周年に向けてこれからもさまざまな行事を企画して参ります。

 *成川彩さんがご自身のウェブサイトにて、当日の様子をご紹介くださいました。
  https://ayanarikawa.com/column/

告知時の情報(登壇者略歴など 2024.7.10掲載)
日韓国交正常化60周年プレ事業 トークセッション「日韓×わたしたち」開催について

報道実績
「多彩な参加型イベント」(統一日報 2024.9.10)
今後の日韓関係 意見交換 六本木で集会 意見交換 (産経新聞 2024.9.11 東京版 23面)