韓国高校生訪韓団　リポート（その1　第1団＆第2団）

2024.11.28

　11月3日から6泊7日間の日程で高校生訪韓団を派遣しました。今年は和歌山県（第1団）、長野県（第2団）、鹿児島県（第3団）から50名ずつ計150名の高校生が訪韓。まずは共通日程となった第1～2団の様子をお届けいたします。
　初日は第1団は関西空港から、第2団は成田空港から仁川空港へ入り、オリエンテーションを実施。2日目の11月4日から本格的なプログラムが始まりました。午前中は在韓国日本大使館の川瀬公報文化院長より、日韓関係についての講義をしていただきました。今の激動の国際情勢の中でなぜ日韓関係が重要なのか、日韓関係の現状等を学び、中にはこの講義を聴いて「将来、日韓関係を担っていく仕事に就きたいと思った」と語る生徒もいて、大変有意義な講義でした。その後、今回の訪韓団の受け入れ機関である韓国国立国際教育院主催の歓迎式と昼食会が行われ、午後はK-POPダンス体験、大韓民国歴史博物館視察、明洞フィールドワーク等、盛りだくさんの１日となりました。

　3日目は最も楽しみにしていた学校訪問。韓国の高校を訪問し、同世代交流を行う日です。和歌山と長野の高校生がそれぞれ3つのグループに分かれ、韓国観光高校、韓国アニメーション高校、突馬（トルマ）高校を訪問し、各校で歓迎式、日本の高校生による日本と各地域の紹介、合同授業、給食体験、部活体験等を実施し、あっという間に仲良くなりました。
　中でも、韓国アニメーション高校の歓迎式では、韓国の皆さんが、あいみょんの「マリーゴールド」を歌ってくれ、最後は日韓の高校生で合唱！これまで訪韓した際の歓迎式でK-POPでの歓迎はあっても、J-POPをみんなで歌うことやＢＧＭがＪ-POPだったのはおそらく初めてで、時代が変わったことを改めて実感できました。
　韓国アニメーション高校ではまた、合同授業においてAIを活用授業してChatGPTで台本を作成し、動画を撮影するユニークな課題にチャレンジしました。この他、韓国観光高校では韓国の伝統文化やホテル飲食料サービス実務を体験。突馬高校では日本の高校生によるK-POPダンスの披露や韓国の伝統遊び体験などを通した交流を行いました。

　4日目と5日目は、韓国の先進技術と歴史を学ぶ日。二日間にわたって、現代モータースタジオ高陽、景福宮、光化門広場、ソウル市庁（旧庁舎・新庁舎）を見学しました。5日目の午後は東国大学を訪問し、日韓の文化コンテンツに関する講義を聴き、大学生の皆さんとキャンパスツアーをしたり、ゲームをしたり、ピザとチキンで夕食を一緒に食べたりしながら交流をしました。

　6日目は実質最終日となる日です。午前中は水原の韓国民俗村で韓服体験と韓服クッキー作りをしました。民俗村は国内外の団体客で大混雑でしたが、中には韓国の高校生から声をかけられ、思いがけない国際交流を経験した生徒もいました。午後は国際教育院に戻ってハングル・カリグラフィー講座と成果報告会を実施し、今回学んだことや感想、帰国後に今回の体験をどう活かすかについて発表し、全てのプログラムが終わりました。

　今回の訪韓プログラムでは正面から歴史認識や領土問題に触れる機会はなかったのですが、大韓民国歴史博物館では「安重根義士ハルビン義挙115周年記念「書」」の特別展をしており、明洞では「独島」フェイスパックを発見したり、ソウル市庁「独島」コーナー等、間接的に目にする機会は多く、そのせいか、成果報告会では、竹島問題について双方の立場を発表したり、韓国側の立場から見た植民地時代の歴史等を学び参考になったという内容も多く聞かれました。また、異口同音に日韓の架け橋になりたい、そのためにも韓国語学びたいと力強く発表する生徒も多くいました。今後のみんなの活躍に期待したいです。