韓国大学生訪日研修団(第3・第4団、2011.11.1~10)

11月1日から10日までの9泊10日の日程で韓国大学生訪日研修団(第3団および第4団)計59名が来日し、研修を行いました。

(第3団団長:趙來喆(チョ・レチョル)順天大学校教授、第4団団長:朴載燮(パク・ジェソプ)仁済大学校教授)

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一行は東京で研修をスタートし、まず江戸東京博物館で首都東京の変遷を展示を通じて概観しました。また、明治学院大学の秋月望教授による「日本と韓国-韓国に対する日本社会の視線-」と題した特別講義を受け、韓流ブームの起こりや、日本人の韓国に対する考え方の年代別や、世代別による違いを学びました。その他、六本木ヒルズや先端技術館@TEPIAで日本の技術に触れ、からくり屏風作りや和太鼓体験では日本の伝統文化を実際に体験しました。


真剣に和太鼓を打つ団員(和太鼓体験)

このほか、第3団は上智大学(四谷キャンパス)、第4団は青山学院大学(青山キャンパス)を訪問し、グループディスカッションでは、大学生活や就職、日韓の最近の流行など、大学生の関心が高いテーマを話し合い、団員からは「日韓の似ているようで違う文化を知ることができて良かった」といった感想が出ていました。

 
学生生活について語り合う団員(上智大学)

5日目からの2泊は、第3団は和歌山県、第4団は愛媛県今治市を訪問し、ホームステイと大学訪問を行いました。 日本の家庭で過ごした2泊3日間について、団員からは、 「温泉でホストファミリーが背中を流してくれ、本当の家族よりもっと親しいものを感じた」 「今まで日本人は本音と建て前で話すと思っていたが、ホームステイでは本音で語り合えたと思う」といった感想が述べられました。

地方での大学訪問では、第3団が和歌山大学、第4団が愛媛大学(城北キャンパス)を訪問しました。 第3団が訪問した和歌山大学では、紀州経済史文化史研究所の吉村旭輝学芸員による「和歌山の祭礼と歴史」というタイトルのミニ講演会が行われ、和歌山と朝鮮半島の祭礼のつながりについて、映像資料を交えた説明を聞きました。午後には「日韓双方のお互いのイメージを高めるためには何が必要か」というテーマでグループ討論を行いました。

第4団の愛媛大学訪問での、学生との交流の時間では、グループ別に学生生活などについて話し合ったほか、学生の案内で構内の見学や、大学周辺の散策を行い、交流を深めました。


キャンパスマップを見ながら概要説明を聞く団員(愛媛大学)

その後、両団とも、関西に移動し、大阪城見学やお好み焼き作り体験の他、西陣の京町家では国の登録有形文化財である商家の建物の見学の後に茶道体験を行いました。その他、龍安寺や清水寺を見学しました。


町家の説明に耳を傾ける団員(京町家見学)

団員からは、 「研修前は日本に対しての誤解が多かった。日本人の配慮の心など、日韓の文化の違いについてよく分かった」 「10日間が短く感じた。大学訪問の時に日本語ができず積極的に話せなくて残念な思いをした。次は日本語で会話をしたいと思う。」 「自分が考えていた日本と実際の日本は違った。今まで得ていた情報だけでは誤解が多いことが分かり、これからは可能な限り自分で直接見ようと思った。」 といった声が寄せられました。

<日程>
11月1日(火)
成田国際空港着、江戸東京博物館見学
2日(水)
第3、4団:訪日研修オリエンテーション、講義、歓迎昼食会、六本木ヒルズ見学
3日(木)
第3、4団:からくり屏風つくり、和太鼓体験、先端技術館@TEPIA見学
4日(金)
学校訪問(第3団:上智大学(四谷キャンパス)、第4団:青山学院大学(青山キャンパス))
5日(土)
ホームステイ対面式(第3団:和歌山県、第4団愛媛県今治市)
6日(日)
ホームステイ
7日(月
学校訪問(第3団:和歌山大学、第4団:愛媛大学(城北キャンパス)) 大阪へ移動
8日(火)
大阪城見学、お好み焼き作り、自由研修
9日(水)
清水寺、龍安寺、京町家見学および茶道体験 感想報告会
10日(木)
関西国際空港より出国