【キズナ】韓国中学生訪日研修団(第3・4団、2012.9.20~26)

9月20日から26日までの6泊7日の日程で韓国中学生訪日研修団(第3団および第4団)計98名が来日し、研修を行いました。
(第3団団長:鄭洪培(チョン・ホンベ)登元中学校校長、第4団団長:金慶愛(キム・ギョンエ)中浪中学校校長)

外務省の「アジア大洋州地域及び北米地域との青少年交流(キズナ強化プロジェクト)」の一環として行われた本研修は、先だって来日した韓国中学生訪日研修団(第1団および第2団)同様、来日の翌日にまず東日本大震災の被災概況と復興についての講義を受け、震災の被災状況や復興状況について学び、震災で液状化の被害を受けた茨城県潮来市を訪問しました。[@pause]


潮来市での講義に聞き入る団員たち

今回は雨天だったために、車窓からの視察となりましたが、市の担当者の説明を受けながら、震災被害によるがれきが集積されているバックヤード、今なお液状化現象による被害が残る日の出地区を見学しました。
夕食時に行われた、潮来市の中高生との交流会では、潮来市伝統芸能「潮来囃」の披露のあと、返礼として韓国の団員達による歌とギター、韓国の伝統芸能「パンソリ」が続き、前回にもましてにぎやかな夕食となりました。夕食会が終わった後も、名残を惜しむようにコミュニケーションを交わす様子があちらこちらで見られました。


潮来市の生徒たちと交流する団員

翌日のあやめ園の整備活動は前回に比べ、季節が秋めいたこともあり、大量の落ち葉集めを中心に行いました。地元の方々の中に混じって作業を行う中、そばで作業をしていた方から、団員たちに「ありがとう。今度はぜひ、あやめの咲く季節にきてほしい」という声をかけてもらうなど、和やかな雰囲気で取り組むことができました。
団員たちからは、「清掃活動を通して、潮来市の美しさを感じることができた」「私たちが清掃したあやめ園で楽しいあやめ祭りが開かれ、私たちの努力が復興の一助となればうれしい」といった感想がありました。


あやめ園で整備活動に取り組む団員たち

潮来市を後にした一行は、さいたま市へ移動しました。
翌6日目は、同市内で学校訪問を行い、日本の中学生と一緒に授業を受けるなどして交流を深めました(第3団:さいたま市立八王子中学校、第4団:さいたま市立川通中学校)。
第3団が訪問した八王子中学校では、団員は4~6名ずつ各クラスに入り、クラス交流会や授業に参加しました。クラス交流会では、団員たちは、韓国の紹介を交えながら自己紹介を行い、クイズ形式のゲームなどを通じて、和やかな雰囲気が生まれ、各教室からは大きな笑い声や拍手が聞こえていました。給食をはさんでの交流会では、八王子中学校生徒の迫力あふれる吹奏楽の演奏のあと、団員たちも軽快なダンスを披露するなどして、大いに盛り上がりました。


【3団】クラスでの交流会で楽しむ団員たち

第4団が訪問した川通中学校でも同様に、団員は4~6名ずつ各クラスに入り、交流会や授業が行われました。川通中学校の生徒さんの手ほどきのもと、身振り手振りも交え、一緒に折り紙で鶴などを作りました。午後の全体交流会では、学校側・研修団とお互いに出し物を披露し合い、大変楽しいひと時となりました。最後に、この日一日行動を共にしてくれたペア生徒さんから、団員一人一人にクラスの生徒さんと撮った写真とメッセージ入りの色紙が渡され、団員たちは大変感激していました。


【4団】川通中生徒と折り紙で交流

感想報告会では、団員たちより、
「学校訪問が大変印象に残った。日本人の友だちを作ることができた」
「潮来市の方たちが笑顔で復興に取り組んでいる様子が印象に残った。被災地が早く復興してくれればと思う」
といった感想の発表がありました。

<日程>
9月20日(木)
成田国際空港着、訪日研修オリエンテーション
21日(金)
歓迎昼食会、震災に関する講義、都内見学(江戸東京博物館ほか)
22日(土)
都内見学(日本科学未来館、東京みなと館)、伝統文化体験(能楽体験)
23日(日)
茨城県潮来市へ移動、被害と復興状況に関する講義、震災被害地の視察、同世代生徒との交流会
24日(月)
あやめ花壇の整備活動、東京へ移動、外務省表敬訪問、伝統文化体験(茶道体験)他
25日(火)
学校訪問(第3団:さいたま市立八王子中学校、第4団:さいたま市立川通中学校)
26日(水)
成田国際空港より出国