【JENESYS2.0】韓国大学生訪日研修団第1・2団(2013.7.2~7.11)

JENESYS2.0の一環として、韓国国立国際教育院で選抜、派遣された韓国大学生訪日研修団1、2団計58名が来日し、7月2日から7月11日までの9泊10日の日程で研修を行いました。
(1団団長:金容杓(キム・ヨンピョ)韓信大学校教授、2団団長:洪允基(ホン・ユンギ)慶煕大学校教授)[@pause]

一行は、「日本を感じる」という研修テーマの下、滞在中、都内及び地方(1団:滋賀県大津市、2団:愛媛県)で大学訪問や企業訪問を行ったほか、ホームステイや文化体験を通して日本の魅力を体感しました。

※「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
7月2日(火)
成田国際空港着、江戸東京博物館見学
3日(水)
オリエンテーション、講義、株式会社サイバーエージェント訪問
4日(木)
大学訪問(1団:明治学院大学横浜キャンパス、2団:立教大学池袋キャンパス)
5日(金)
1団:滋賀県大津市へ移動、大津市関係者との面会、大津市の魅力に関するブリーフィング、オプテックス(株)訪問
2団:愛媛県へ移動、愛媛新聞社訪問、観光ボランティアガイドによる道後町案内
6日(土)
1団:三井寺見学、ホームステイ対面式、2団:松山城見学、ホームステイ対面式
7日(日)
終日ホームステイ
8日(月)
大学訪問(1団:滋賀大学彦根キャンパス、2団:愛媛大学)、大阪へ移動
9日(火)
1団:大阪城見学、2団:大阪企業家ミュージアム見学、お好み焼き作り体験
10日(水)
京都へ移動、浴衣着付け体験、友禅染体験、金閣寺見学、訪日研修団報告会
11日(木)
関西国際空港より出国

 

一行はまず、立教大学経営学部の鈴木秀一教授の特別講義を受けました。日本と海外とを比較しながら、日本の企業の経営方法についてや今後の課題、日本人が企業に求めること等を通して、日本人の考え方と日本社会に対する理解を深めました。

都内での企業訪問では、「株式会社サイバーエージェント」を訪問しました。訪問中、韓国人社員4名とのグループトークの時間が設けられ、団員は、就職先に同社を選んだ理由や、仕事の内容について等、次々と質問をしていました。オフィス見学では、新入社員の椅子に「ウェルカムバルーン」という風船を付けるという、同社独自の取り組みが団員の関心を引いていました。

 
都内での大学訪問は、1団は明治学院大学横浜キャンパスを、2団は立教大学池袋キャンパスを訪問し、キャンパス見学等を行ったほか、日本の大学生とのディスカッションを通し、交流を深めました。
第2団が訪問した立教大学では、8グループに分かれ、与えられたトピックについて日韓の比較を行いました。食文化の違いから教育に対しての考え方まで、団員達は幅広いテーマで積極的に発言し合っていました。

   
日程4日目から7日目にかけて、1団は滋賀県大津市で、2団は愛媛県で研修を行いました。2泊3日のホームステイの他、企業訪問や大学訪問等を行いました。
ホームステイ前、期待と不安を抱いていた団員達も、7日目の集合時にはホストとの別れを惜しみ、涙を流す団員もいました。ホームステイを終え、団員からは「『オンマ(韓国語で母という意味)と呼んでね』という言葉に、不安だった気持ちが一気に吹き飛んだ。」という感想や、「全く知らない人をボランティアで受け入れてくれたにも関わらず、物質的・人情的にも多くを得たし、家族間の愛も沢山受け取ったことにとても感謝している。」といった感想が出ていました。

 
企業訪問は、第1団は滋賀県大津市に本社を構えるオプテックス(株)を、第2団は愛媛新聞社を訪問しました。オプテックス(株)では、韓国の防犯システム「エスワン」にも同社のセンサーが使われている話などに、団員たちも興味深く聞き入っていました。見学を終え、団員からは「やはり日本が世界を引っ張って行く科学技術の根源だと感じた。」といった感想が出ていました。

第1団が訪問した滋賀大学では、グループディスカッションの他に、青い布地にお互いへのメッセージなどを寄せ書きをし合い、最後には団員一人一人に渡してくれました。第2団が訪問した愛媛大学では、「私が考えるキャリアプラン」というテーマで、それぞれの夢や、将来の計画について意見交換をしました。団員の中には、外交官になりたい者や、起業したい者もおり、お互いに刺激を得たようでした。

 
8日目以降は両団が関西で合流し、施設見学や、文化体験を行いました。
友禅染体験では、それぞれが気に入った型紙を使って、携帯ケースに染め入れをしました。初めての作業で、思うように染め入れができない者もいましたが、全員が真剣に楽しみながら取り組んでいました。

 
今回の研修を通して、団員たちからは以下のような感想が聞かれました。
・大学で学生と交流をした際に、お互いにつたない語学力であり、思いを正確に伝えられなかったが、お互いの目を見ながら、ジェスチャーや明るい笑顔で自分の考えを伝えたことが今でも思い出に残っていて胸が熱くなる。
・大きな観光地で多くの外国人に「Asia-Japan」ならではのイメージを植えつける姿を見て、同じアジアとしてかっこいいと感じられた。
・日本の人が、道を尋ねる度に、親切に答えてくれたり韓国語で話してくれたりして有難かった。
・韓日両国の政治・外交的な緊張関係とは何の関係もなく、多くの日本人が親切で情に厚い民族であると改めて感じた。
・日本について誤解している友達に、両国の良くない感情は国家間の問題に過ぎず、個人個人の問題ではないということを教えたい。