【JENESYS2.0】韓国教員訪日研修団第1・2団(2013.5.14~5.23)

韓国内の若手小学校教員で構成された韓国教員訪日研修団第1団・第2団の計40名が来日し、5月14日から23日までの9泊10日の日程で研修を行いました。
(1団団長:韓哲洙(ハン・チョルス)ソウル永文初等学校校長、2団団長:宋秉一(ソン・ビョンイル)上炭初等学校校長)[@pause]

本事業は平成25年度の事業である「JENESYS2.0」の一環として行われ、「日本を感じる」という研修テーマの下、日程中はホームステイや小学校訪問を通した交流、相撲観戦や着物着付け体験などの伝統文化を体験しました。

※「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
5月14日(火)
成田国際空港着、研修ブリーフィング
15日(水)
講義、歓迎昼食会、外務省訪問
16日(木)
小学校訪問(1団:江東区立有明小学校、2団:中央区立中央小学校・明正小学校)、江戸東京博物館見学、大相撲五月場所観戦
17日(金)
東京都教育相談センター訪問、浅草見学
18日(土)
1団:愛知県へ移動(トヨタ産業技術記念館、名古屋城見学)
2団:埼玉県へ移動(人形の東玉・人形の博物館、盆栽博物館見学)
ホームステイ対面式
19日(日)
終日ホームステイ(1団:着物着付け・茶道・華道体験、歓迎交流会)
20日(月)
小学校訪問(1団:一宮市立三条小学校、2団:さいたま市立常盤北小学校)
21日(火)
京都へ移動、日本文化体験(1団:和菓子作り体験、2団:着物着付け体験)、清水寺見学
22日(水)
コクヨショールーム大阪見学、お好み焼き体験、食品サンプル作成体験、大阪市内見学、感想報告会
23日(木)
関西国際空港より出国

2日目、文部科学省職員による「今後の学校におけるキャリア教育について」をテーマとした講義を受け、現在日本が目指している教育の新たな取組について学びました。

3日目には、1団は江東区立有明小学校、2団は中央区立中央小学校・明正小学校を訪問し、校内施設や授業見学、学校関係者との意見交換会を行いました。
また、大相撲五月場所を観戦し、相撲のしきたりや、国技館の独特な雰囲気を楽しみました。

4日目には、東京都教育相談センターを訪問し、概要説明を受けた後、日韓で共通する部分も多い指導方法を巡る問題について、質疑応答を通し理解を深めました。

5日目からは、各団地方訪問を行いました。
1団は愛知県でトヨタ産業技術記念館や名古屋城の見学、2団は埼玉県で人形の東玉・人形の博物館や盆栽博物館の見学を通し、それぞれの地域を代表する産業や文化について学んだ後、ホームステイに臨みました。
1団では、2泊3日間のホームステイ期間中、団員とホストが集まり、茶道・華道・着物着付けといった日本文化体験や歓迎交流会を通して、地域の人たちと楽しいひと時を過ごしました。
ホームステイを通して、団員たちからは、「日本人の生活と意識など、暮らしの一部を詳しく知ることができてよかった」、「仲睦まじい家庭の中で情を感じ、たとえ意思疎通が完璧でなくても一緒に過ごす時間を共有することで、心の壁を取り壊すことができた」といった感想がありました。

    
ホームステイを終えた後、それぞれの地域の小学校を訪問しました。
1団が訪問した一宮市立三条小学校では、団員たちは2名ずつペアになり、4~5年生のクラスに入り、簡単な英語や身振り手振りなどを交えて韓国の文化紹介等の授業を行い、生徒たちと交流を行いました。

2団が訪問したさいたま市立常盤北小学校では、運動会の練習に励む子供たちの様子を見学したり、団員1名ずつが教室に入り、給食を共にしながら交流を行ったりしました。

8日目は京都を訪問し、1団は和菓子作り体験、2団は着物着付け体験と祇園周辺散策を行い、それぞれ日本の伝統文化の魅力を味わいました。
 
9日目はコクヨショールーム大阪を訪問し、ユニバーサルデザイン商品の開発秘話の説明を受け、実際にショールームで文房具をはじめとする商品を見学しました。その後、日本が得意とする料理屋さんのショーウィンドに飾られる食品サンプル作りを体験し、思い思いに本物そっくりの「パフェ」のサンプルを作りました。
 
今回の研修を通して、団員たちからは以下のような日本の姿を伝えていきたいとの感想がありました。
・自国の文化に自負心を持ち、伝統を後世に受継ぐべく記録し維持している姿勢
・今回の研修を通じて知った日本の新たな面や、日本人の温かさ
・日本人の職業精神と、人を思いやる心、親切なところなど韓国の学生が見習えるよう伝えたい
・日本と韓国は手を取り合って行ける国同士であるということ。
・両国がお互いに理解し一緒に努力することでお互いに成長できるということを伝えたい。