【JENESYS2.0】兵庫県高校生訪韓研修団 (2013.10.20~10.26)

JENESYS2.0の一環として、兵庫県高校生訪韓研修団50名が訪韓し、10月20日から10月26日までの6泊7日の日程で研修を行いました(団長:清瀬欣之 兵庫県教育委員会事務局高校教育課副課長兼義務教育課副課長)。

一行は、滞在中、韓国の高校訪問や、ホームステイ、文化体験・視察のほか、日系企業の訪問などを通じて、韓国の文化・社会に対する理解を深めました。
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※「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
10月20日(日)
金浦国際空港より入国、Nソウルタワー見学
21日(月)
オドゥ山統一展望台訪問、景福宮・国立民俗博物館見学、在大韓民国日本国大使館 公報文化院訪問
22日(火)
キムチ作り体験(工場見学)、韓国民俗村、水原華城見学(現地、クァンギョ高校生徒との合同見学・夕食交流会)
23日(水)
企業訪問(TAKATA KOREA)、体験学習(テコンドー、韓国伝統衣装・礼儀作法)、韓国国立国際教育院訪問
24日(木)
盆唐中央高等学校訪問、訪問終了後ホームステイ
25日(金)
体験学習(サムルノリ)、ショッピングセンター視察、NANTA公演鑑賞
26日(土)
感想報告会、金浦国際空港より出国

 

2日目、北朝鮮を臨むオドゥ山統一展望台見学を通し、分断状態である朝鮮半島の現在の状況についての理解を深めました。

在大韓民国日本国大使館 公報文化院の訪問では、大使館の役割についてのブリーフを受けたほか、施設見学を通し、大使館・公報文化院の役割について理解することができました。団員たちからは、外交官としての仕事や、外国で働くことについてなど、さまざまな質問が挙がりました。

日程3日目にはソウル郊外に移動し、産業体験としてキムチ工場を訪問し、韓国の国民食ともいえるキムチについてのレクチャーを受けると同時に、実際にキムチを漬ける体験を行いました。

また、世界遺産である水原華城の一部である華城行宮の見学に、地元のクァンギョ高等学校の生徒が合流し、日韓の高校生混成でグループ別の見学と夕食交流会が開かれました。初めて会う日韓の高校生同士が、お互いのことを理解しようと懸命に努力し、短いながらも印象に残る交流の時間となりました。

4日目は、車のシートベルト、チャイルドシート、エアバッグの製造販売の世界シェアを誇るTAKATA株式会社の韓国法人「TAKATA KOREA」を訪問し、世界で活躍する日本企業の活動についての理解を深めました。工場内で実際に製品を作っている様子や性能実験を間近で見学したり、駐在員の方々のお話を聞く機会を通して、海外で働くということについて考える良い機会となりました。

午後はテコンドーと韓国伝統衣装・礼儀作法を学ぶ2コースに分かれての文化体験を行いました。テコンドーでは最初はぎこちない様子でしたが、先生の指導の下、徐々にリズムよく体を動かしていました。伝統衣装コースでは男女それぞれの衣装の種類やお辞儀の仕方を丁寧に学び、ともに韓国文化を体感していました。

5日目は、盆唐中央高等学校を訪問し、韓国の高校生活を体験しました。歓迎式では、盆唐中央高等学校側の生徒より歓迎公演として、伝統舞踊、伝統音楽(サムルノリ)、K-POPダンス、歌など迫力あるステージがあり、大変盛り上がりました。韓国の学生たちの伝統文化を大事にしている姿勢に、団員たちは感銘を受けた様子でした。その後、研修団の代表団員3名が、パワーポイントを用いて、韓国語で兵庫県について紹介しました。県内の各地域の特色や、阪神大震災で芽生えたボランティア精神、兵庫県が国際交流に盛んであることなどにも触れ、ぜひ一度兵庫県に来て下さいというメッセージを伝えました。

その後、それぞれ振分けされたクラスに入り、体育や音楽などの授業を体験した後、再び集合し、「幸せな学校文化作り」をテーマに日韓学生討論会を行いました。日韓の代表学生3名ずつが、お互いの学校生活を例に出しながらの白熱した討論を繰り広げる過程で、お互い」の学校生活や考え方の違いが現れ、代表以外の団員にとっても有意義な時間となりました。
学校訪問終了後、団員たちはそれぞれのホームステイパートナー学生とともに帰宅し、1泊2日のホームステイを行いました。前日の対面時は緊張した様子だった団員たちも、翌日朝には日韓の学生同士すっかり打ち解けた様子で別れを惜しんでいました。

6日目は、韓国伝統文化体験として、伝統音楽・サムルノリの体験を行いました。盆唐中央高等学校の生徒たちが熱心に演奏していた様子を思い出しながら、団員たちも講師の指導の下、リズムを奏でていました。

帰国日の午前、研修全体を振り返り、団員たちは「帰国して発信したいこと」について班ごとに話し合い、模造紙にまとめ、皆の前で発表し共有しました。

以下のような意見が述べられました。

・韓国の高校生との交流を通して、韓国の学生の積極的なコミュニケーション力、勉強に対する意識の高さを感じた。
・韓国の学生の英語力、将来の夢、自国の文化についての誇りを持つ姿勢が印象的だった。また、思いやりやがあるところも伝えたい。ホームステイでとても親切にしてもらった。
・韓国の日常生活に触れ、日本との違いについて知った。例えば、食文化やクレジットカードが街で使われる割合やトイレットペーパーの使い方など、びっくりすることが多かった。
・伝統舞踊の授業があることを知った。サムルノリなど、日本より伝統文化が身近にあり、自分と同年代の学生が、自国の文化に関心を持っていることが印象に残った。