【JENESYS2.0】韓国高校生訪日研修団第2団(2013.11.7~11.13)

JENESYS2.0の一環として、韓国国立国際教育院で選抜・派遣された韓国高校生訪日研修団第2団の50名が、11月7日から11月13日までの6泊7日の日程で来日しました。
(第2団団長:金應照(キム・ウンジョ)大田福守高等学校校長)[@pause]

※1「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
11月7日(木)

到着(羽田空港)、オリエンテーション
11月8日(金)
講義、歓迎昼食会、浅草見学、東京スカイツリー見学
11月9日(土)
ホームステイ対面式
11月10日(日)
ホームステイより集合、全体会議
11月11日(月)
兵庫県立井川谷高校訪問、ショッピングモール訪問
11月12日(火)
能楽体験、大阪城見学、江崎グリコ株式会社訪問、報告会
11月13日(水)
帰国(羽田空港)

 

2日目の講義では国文学研究資料館の先生から「『熊野観心十界曼荼羅』に見る日本人の信仰と死生観」というテーマでお話し頂きました。日本のお盆祭りや先祖を供養する行事、また家庭での仏壇の意味などをご説明いただき、今も日本人の生活の中に根付く観念や習慣のルーツを知るヒントになったようです。また説明の随所に出てくる、当時描かれた絵図に熱心に見入る様子が見られました。

その後は、浅草寺と東京スカイツリーを見学しました。平日にもかかわらず多くの人でにぎわう、昔ながらの浅草の風景を見た後、地上350メートルから大都市東京を眺める経験をした団員たちは、そのコントラストを楽しんでいました。

3日目には大阪へ移動し、ホストと対面しました。大阪・神戸を中心としたホスト家庭宅で、1泊2日のホームステイが始まりました。

翌日、ホームステイを終え再集合した団員たちは皆笑顔で、出発の直前まで名残惜しそうに寄り添う姿が多くみられました。一部のホストと団員がステイ中の様子を発表することになり、「最初はどうなるか、実はとても心配していたが全くの取り越し苦労で、とても楽しかった。」「実際に会ってみないと、感じられないことがある事を実感した」「本当によくしてもらった。実の親きょうだいが、日本にもできた感じでとてもうれしい。」などと述べました。

翌日5日目は、兵庫県立伊川谷高校を訪問しました。伊川谷高校では、午前から午後にかけて、4つの授業を体験しました。伊川谷高校は県立高校の中でも国際交流に力を入れており、韓国語(ハングル)の授業も行われています。午前中は数学、体育、ハングルの授業を体験しました。ハングルの授業では、韓国の知識を問うクイズ形式の授業に参加しました。

昼食をはさんで、午後は芸術の授業に加わり、書道のクラスでは漢字やハングルを思い思いに描く姿が見られました。

その後の行事では、伊川谷高校のブラスバンドの歓迎演奏や、韓国高校生一行の歌や踊りなど、互いに交歓するにぎやかな時間を過ごしました。

6日目は、伝統文化体験として、大阪市内の能楽堂で能の体験を行いました。能の歴史やその価値について説明を受け、舞台の上での代表的な所作を学んだり、装束の試着体験を行ったりしました。神妙な面持ちで説明を聞く姿が見られました。

午後は日本を代表する食品メーカーである江崎グリコの工場を訪問しました。資料室では同社の歴史について学び、韓国でも発売された主力商品の紹介を受けました。質疑の時間ではライバル商品との競争や、今後の韓国における販売展開などについて、鋭い質問が多く出ており、かなり関心を持っている様子が見られました。

今回の研修を通して、団員たちからは以下のような日本の姿を伝えていきたいとの感想がありました。
・ホームステイという、韓国人と日本人の心の交流を通じて、日本に対する認識を新たにすることができたのが一番印象的だった。
・日本の学生が、自分たちの訪問をとても喜び、歓迎してくれたことが嬉しかった。
・韓国では情報不足で経験することが難しい日本の伝統文化を直接体験できて良かった。
・今回の研修を通じて日本語を学ぶきっかけができた。