【JENESYS2.0】日韓文化交流基金主催 創立30周年作文コンテスト 訪日研修団(2014.2.20~2.23)

「JENESYS2.0」の一環として、当基金主催の創立30周年記念作文コンテストで最優秀賞を受賞した韓国の中高生14名が、去る2月20日から2月23日までの3泊4日の日程で研修を行いました(団長:田泰重(チョン・テジュン)江西高等学校日本語教諭)。[@pause]
一行は、都内での学校訪問や、日本側最優秀賞受賞者との交流を通して、日本の文化や社会などについて理解を深めました。

※1「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
2/20(木)

入国(羽田国際空港)、歓迎昼食会、作文コンテスト授賞式、東京みなと館見学
2/21(金)
外務省訪問、都内学校訪問(神田女学園中学校・高等学校)、栃木県日光市へ移動
2/22(土)
日光東照宮見学、東京へ移動、日本側最優秀賞受賞者との交流会(藍染体験、スカイツリー見学)、感想報告会
12/23(日)
帰国(羽田国際空港)

 

作文コンテスト授賞式では、当基金の鮫島会長から最優秀賞受賞者一人一人に賞状の授与を行い、その後当基金評議員との懇談会の時間を設けました。懇談会の際、受賞者代表として挨拶をした京畿外国語高等学校の張普景さんは、「飛行機に乗ってみて改めて日本と韓国が近いことを感じた。日韓間の信頼を築くのは一般の人たちの交流からだと思う。両国間の関係が難しくなっている時こそ民間交流が活性化されるべき。」と述べました。日本語が話せる団員もおり、限られた時間の中でも評議員と団員の話は盛り上がり、充実した時間となりました。

翌日の外務省訪問では、北東アジア課の森本日韓交流室長と面会を行いました。質疑応答の際、団員からは今後の日韓関係、日朝関係の展望、更には日中韓関係、日本の文化に関してなど多くの質問が投げかけられ、1時間の面会時間でも足りないくらいでした。団員の中には経済分野に関心が高い学生もおり、日頃疑問に思っていたことを率直に質問し、日本側の考えを直接聞ける有意義な時間になった様です。
 

その後の神田女学園中学校・高等学校の訪問では、クラブ活動で韓国語を学んでいる神田女学園高等学校の学生とペアになり、授業体験やお汁粉作り、茶道部の指導による茶道体験などを行いました。授業体験では、50分間の授業に出席しましたが、英語や数学のテストを実施したクラスもあり、日本の実際の授業を体験する良い機会となりました。
お汁粉作りでは、お汁粉を知らない団員もおり、ペアになった生徒から作り方を教えてもらいながら、何とか作り上げていました。最後は自分達で作ったお汁粉を食し、各グループから「美味しい!」と声が上がっていました。
 

日程3日目には日本側の作文コンテスト最優秀賞受賞者との交流会を設け、グループ毎に藍染体験やスカイツリー見学を行い、交流を深めました。
藍染体験では、完成後の柄を想像しながら、輪ゴムやビー玉を使って絞りを入れていきました。染終わりを待ち輪ゴムを外すと、想像した柄と違ってがっかりしたり、予想以上に良い仕上がりに歓声を上げたり皆の反応は様々で、各自の個性が出た作品が出来上がりました
 

日本側の学生とは、体験の間も移動するバスの中でも話が盛り上がり、その夜一緒に宿泊した日本側学生とはトランプゲームで盛り上がり、一晩でぐっと仲が良くなっていました。
翌日の空港での見送りの際にも、日本側学生は韓国側団員が見えなくなるまで手を振っていました。日本側学生からは「1日という短い時間だったが、ゲームなどを一緒にして、国が違うことを忘れてしまうほど楽しかった。3月の訪韓研修までに韓国語を勉強したい」といった感想が述べられました。
 
今回の研修を通して、団員たちからは以下のような感想が聞かれました。
・日本は二度目だが、外務省訪問や、日本の友達との交流など、様々な経験ができた。継続的に日本語を勉強し、日本文化についてもっと勉強すると決心するきっかけとなった。
・ずっと日本の外務省に行きたく、今回訪問し、外務省の人に直接話が聞けて良かった。自分が考えていた日本人とは違った、日本人の実際の姿を見られた。
・とても有意義な研修だった。韓国に帰ったら日本語を学び、東照宮の工事が終わる5年後にまた来日し、完成した東照宮の姿を見たい。
・日本がどのような国か、また、日本の文化について考えるきっかけとなった。将来外交分野の職に就くのが夢だが、今回の経験を生かして、良い日韓関係が築けるように努力したい。
・日本に対しての偏見があったが、実際に来てみると予想外に良かった。日本語が全く通じなく、こんなに言葉が重要だと思わなかった。帰ったら一生懸命勉強したい。

なお、3月下旬には日本側の作文コンテスト最優秀賞受賞者12名が訪韓し、韓国で同世代の学生との交流や、韓国側最優秀賞受賞者との交流を通して韓国の文化、社会について学びます。