【JENESYS2.0】日韓交流ユースカップ2014 習志野市立習志野高・坡州高チームが総合優勝

2014年7月21日(月)から8月7日(木)まで、「JENESYS2.0」の一環として、「日韓交流ユースカップ2014」を実施しました(主催:公益財団法人 日韓文化交流基金、後援:外務省、協力:公益財団法人 茨城県サッカー協会)。
この事業では、日韓の高校同士で日韓混成チームを結成した8つのチームが参加し、相互に相手国を訪問しながら、サッカーを通じた交流を行うことで、お互いの魅力を発見しながら理解を深めました。[@pause]
8月4日(月)から6日(水)にはこの事業の総仕上げとなる集合行事が開催され、日韓混成の8チームが交流の成果を発表するプレゼンテーション・コンテスト及びサッカー大会を行った結果、総合優勝は習志野市立習志野高等学校・坡州高等学校チームに決定しました。

■参加チーム(8チーム)
(1) 東北学院高等学校・錦湖(クムホ)高等学校
(2) 矢板中央高等学校・富平(プピョン)高等学校
(3) 茨城県立竹園高等学校・仁川(インチョン)南高等学校
(4) 茨城県立波崎高等学校・中央(チュンアン)大学校付属高等学校
(5) 常磐大学高等学校・中京(チュンギョン)高等学校
(6) 埼玉県立浦和東高等学校・通津(トンジン)高等学校
(7) 習志野市立習志野高等学校・坡州(パジュ)高等学校
(8) 山梨県立甲府東高等学校・九里(クリ)高等学校

■日程
(1)派遣事業

7月21日(月)~7月30日(水):韓国国内(ソウル、仁川、光州、京畿など各交流先地域)

(2)招へい事業
8月1日(金)~8月7日(木):日本国内(宮城、栃木、埼玉、千葉、山梨など各地域及び茨城)
うち、集合行事日程

・プレゼンテーション・コンテスト(8月4日 14:00~17:00)
会場:水戸プラザホテル2階「プラザボールルーム」(茨城県水戸市千波町2078-1)
・サッカー大会(8月5日・6日)
会場:水戸市立サッカー・ラグビー場(茨城県水戸市河和田町3438-1)
・表彰式(8月6日 18:30~20:00)
会場:ホテルクリスタルパレス4階「瑞宝・万里・豊明」

韓国での交流(日本側高校生の派遣事業)
この事業は日本側高校生による韓国訪問から始まりました。7月下旬、チーム毎に5~6日間の日程で交流相手チームの学校訪問や寮で合同合宿をしながら、サッカーの練習や試合、伝統文化体験などを行いました。学校訪問では日本側生徒による発表の機会も設けられ、各チームが日本のご当地ゆるキャラの説明や、地元で有名な観光地やサッカースタジアムを紹介するなどして、各地の魅力が披露されました。

日本での交流(韓国側高校生の招へい事業)
派遣事業で交流を深めた後、今度は韓国側高校生が8月1日(金)に来日し、招へい事業が始まりました。日本側交流チームの地元で学校訪問やサッカー試合などを通じて、チーム毎にさらに団結を固め、4日(月)には全8チームが集合行事開催地である茨城県水戸市へ向かいました。

集合行事(日韓混成チームでのプレゼンテーション・コンテスト、サッカー大会、表彰式)
8月4日(月)~6日(水)にかけて、これまでの交流の成果を発表するプレゼンテーション・コンテストとサッカー大会に臨みました。
プレゼンテーションのテーマ「私たちが接して感じた魅力」について、派遣・招へい事業で交流をした成果、お互いに感じた魅力やどれだけ相互理解を深められたかをチーム毎に発表しました。食事をする際の作法の違い、言葉が通じない中でも交流生徒宅で親切なおもてなしを受けた経験などの感想から、韓国と日本のソウルフードが世界を一つにすることができる、と海外でも食される韓国のチャジャン麺と日本のラーメンこそ世界的な「食」とアピールするチームもありました。

5日(火)からは2日間、水戸市立サッカー・ラグビー場にて日韓の混成チーム同士によるサッカー大会が行われました。猛暑のなか熱戦が繰り広げられ、トーナメントを勝ち抜いた東北学院高等学校・錦湖高等学校チームと習志野市立習志野高等学校・坡州高等学校チームが決勝戦に進出しました。両チーム接戦の結果、習志野市立習志野高等学校・坡州高等学校チームがPK戦を4-3で制し1位となりました。

大会中にはサッカー元日本代表の田中誠コーチによるサッカークリニックも開催され、実践に役立つトレーニングを行いました。田中コーチからは「アジアのサッカーレベル向上にはみんなの力が必要。世界に通用する選手になってほしい」と両国の生徒たちに激励のメッセージが送られました。

プレゼンテーション・コンテストと2日間にわたるサッカー大会の結果、総合優勝はプレゼンテーション・コンテスト1位、サッカー大会2位となった習志野市立習志野高等学校・坡州高等学校チームに決定し、表彰式にて当基金の鮫島章男会長から優勝トロフィーが贈呈されました。また、参加全チームに岸田文雄外務大臣からの賞状が授与されました。

本事業の上位3チームは次の通りです。

順位

総合点

チーム名

プレゼンテーション

サッカー

1位

92

習志野市立習志野高等学校・坡州(パジュ)高等学校

1位

2位

2位

90

東北学院高等学校・錦湖(クムホ)高等学校

3位

1位

3位

79

茨城県立波崎高等学校・中央(チュンアン)大学校付属高等学校

2位

3位

■交流を通しての感想・相手国で感じた魅力など
日本側参加者

・韓国の街は日本より活気があり、食事もおいしかった。
・言葉が通じない状況でも、サッカーボール一つあれば、分かり合え、楽しめることがわかった。
・韓国の人は気が利いて社交的な人が多かった。
・試合をしてみて、一人一人にサッカーの高い技術を見ることができたので、今後は練習に生かしていきたい。
・サッカーのプレー中のコミュニケーションの難しさを感じた。英語を話して指示を出したが、伝わらない場面もあった。今後は英語を勉強したい。
・韓国の学生たちが言葉も通じないのに積極的にコミュニケーションをとる姿勢が印象的でうれしかった。
・日本にいたときはニュースで韓国の人が日本のことをよく言っていなかったので、寮(の合宿)など不安があったが、一緒にサッカーをしてみんな親切で、身体は大きいけど心は優しかった。

韓国側参加者
・サッカーも強いが、人としても尊敬できる。
・道がとてもきれい。小さい頃からゴミを分別するという教育を受けているからではないだろうか。
・日本の生徒はサッカー・勉強両方に力を入れることが基本になっている。また自由だけど守るところは守るということがしっかりしている。
・日本語ができなかったので、下手な英語でコミュニケーションしたが、言葉は通じなくても競技の時は一心同体であった。
・物価が安く良い物が買えた。
・日本へ来るのは3回目だが、今までは試合しかしていなかった。観光地を見て日本の文化は素晴らしいと感じた。
・試合を一緒に応援している時は言葉が通じなくても一体感を感じた。
・初めて日本に来て知らないこともあり戸惑ったが、パートナーに恵まれて助けてもらい仲間になれた。
・ホームステイではお世話になった。特に日本で初めての食文化に驚いた。日本は静かでクラクションを鳴らさない。