韓国大学生訪日研修団(第1・2団、2010.9.28~10.07)

9月28日から10月7日までの9泊10日の日程で韓国大学生訪日研修団(第1団および第2団)計59名が来日し、研修を行いました。
(第1団団長:趙顕龍(チョ・ヒョニョン) 慶煕大学校副教授、第2団団長:卞鍾国(ビョン・ジョング) 嶺南大学校教授)


一行は東京で研修をスタートし、江戸東京博物館で東京の成り立ちと歴史について学びました。また、駒沢大学講師の川上新二先生による、「生活様式から見た日本人の思考様式」と題した講義の中で、日韓の婚姻体系の違い、家族に対する考え方の違いなどを学びました。その他にも、風鈴の絵付け体験などを通して、日本の伝統文化に対する理解を深めました。

風鈴の絵付けに真剣に取り組む団員
このほか、東京滞在中には、第1団は明治学院大学(横浜キャンパス)、第2団は東京都市大学(横浜キャンパス)を訪問し、キャンパス見学や、日本側学生との交流会を行いました。
第1団が訪問した明治学院大学では、団員と日本人学生混合のグループでディスカッションを行いました。ディスカッションでは、日韓の海外移住に対する考えの違いというテーマから、就職に関する話題まで話が及び、時間いっぱいになるまでの交流会となりました。

充実した交流会となった明治学院大学訪問
第2団が訪問した東京都市大学では、学生との懇談会のほか、ごみ分別や太陽光パネルを利用した発電など、環境に配慮したキャンパス作りを学生と大学が一体になって実践している様子を見学しました。

ごみの細かい分別方法について説明を受けている団員(東京都市大学)
5日目からの2泊は、第1団は宮崎県、第2団は宮城県仙台市を訪問し、ホームステイと大学訪問を行いました。
日本の家庭で過ごした2泊3日間について団員からは、
「ホームステイ前は、言葉の心配から緊張していたが、実際にホームステイを行うと、その様な心配は不要だった。とても良くしてくれ、別れの時には涙が出た」
「家族の方たちが大変温かく迎えてくれ、とても嬉しかった」
「ホームステイ先では、本当の家族の様に接してくれてとても嬉しかった」
といった感想が述べられました。
地方での大学訪問では、第1団が宮崎公立大学、第2団が東北大学を訪問しました。
第1団が訪問した宮崎公立大学では、地元の保育園児による太鼓の演奏で歓迎を受けた後、大学で作成された「ひむかかるた」を使って、大学生との交流会が行われました。団員のほとんどがかるた取りは初めてでしたが、大学の学生に教えてもらいながら、チームで勝敗を競い合いました。

宮崎公立大学の学生とかるた取りを楽しむ団員
第2団が訪れた東北大学では、概要説明を受けた後、工学部内の展示室で、東北大学出身者が携わった研究の説明を聞いたほか、昼食を兼ねた東北大学学生との懇談会では、お互いの日常生活から、大学の研究環境にいたる内容の話まで、熱心に話が交わされていました。

使用済み携帯電話からとれるリサイクル資源についての説明を聞く団員(東北大学)
研修に参加した学生からは、
「ただ見て、楽しむ観光用の研修ではなく、日本を色々な視点から見ることが出来る見学と体験ができた」
「能体験などの文化体験や、施設見学などでは、韓国にいては知ることができない体験ができた」
「ホームステイを通じて、日本人の生活や習慣などについて知ることができた。また、大都市とは違い、日本の自然の豊かさを肌で感じることができた」
という声が寄せられました。
<日程>
9月28日(火)
成田国際空港着、江戸東京博物館見学
29日(水)
 第1、2団:訪日研修オリエンテーション、講義、歓迎昼食会
 第1団:六本木ヒルズ(環境対策技術、ヒートアイランド対策学習)見学
 第2団:江戸風鈴絵付け体験
30日(木)
 学校訪問(第1団:明治学院大学(横浜キャンパス)、第2団:東京都市大学(横浜キャンパス))
10月1日(金)
 第1団:東京都目黒防災センター、江戸風鈴絵付け体験、先端技術館@TEPIA
 第2団:JAXA筑波宇宙センター、サイエンス・スクエアつくば、地質標本館
2日(土)
 地方へ移動(第1団:宮崎県、第4団:宮城県仙台市)、ホームステイ対面式
3日(日)
 ホームステイ
4日(月)
 学校訪問(第1団:宮崎公立大学、第2団:東北大学)
 大阪へ移動
5日(火)
 第1団:コクヨ大阪ショールーム、第2団:阿倍野防災センター
6日(水)
 見学(大阪市内(水路めぐり)、能楽体験、食品サンプル製作体験)
 感想報告会
7日(木)
 関西国際空港より出国