【JENESYS2.0】群馬県高校生訪韓研修団(2014.11.16~11.22)

当基金が「JENESYS2.0」の一環として実施している中高生訪韓研修の第4陣として、11月16日から11月22日までの6泊7日、群馬県の高校生50名による訪韓研修を行いました(団長:杉山昌広群馬県立吉井高等学校教諭)。[@pause]団員の高校生45名は群馬県内の高等学校6校から選抜された生徒で構成され、韓国の高等学校訪問やホームステイ、文化体験・視察などを通じて、韓国の文化・社会に対する理解を深めました(主催団体:公益財団法人 日韓文化交流基金、大韓民国教育部国立国際教育院)。
※「JENESYS2.0」の概要についてはこちらをご覧ください。

<日程>
11月16日(日)

群馬県出発、羽田空港発、金浦国際空港着
11月17日(月)
国立国際教育院訪問、大学生との交流、サムスン・イノベーションミュージアム見学、学校訪問準備
11月18日(火)
韓国観光高等学校訪問、ホームステイ対面式
11月19日(水)
ホームステイ終了、韓国民俗村見学(短簫作り)、水原華城見学
11月20日(木)
文化体験(キムチ作り)、仁寺洞、景福宮、明洞見学(学生との交流)
11月21日(金)
ソウル市庁見学、在大韓民国日本国大使館訪問、講義、修了式
11月22日(土)
金浦国際空港発、羽田空港着、群馬県帰着

 

今回の高校生一行を金浦空港で出迎えてくれたのは、中高生訪韓第2陣目のいわき市中学生団でお世話になったソウル神学大学校の学生のみなさんでした。群馬県団の参加団員の中には多少、韓国語を話す生徒もおり、空港の到着ロビーで出会った時から早速団員と大学生らが笑顔で話す姿がみられました。
2日目、大学生らが自ら出演した動画ビデオを上映し、日常でよく使う韓国語をシチュエーション別に一行に教えてくれました。続いて、本研修の主な訪問地の説明を受け、団員らは期待に胸を膨らませていました。午後は京畿道・水原市にあるサムスンのイノベーションミュージアムを訪問し、エレクトロニクスの歴史を紹介する展示・映像資料を見たり、同社の製品に触れながら技術を学びました。

3日目は、京畿道平澤市にある韓国観光高等学校を訪問し、授業体験や生徒間交流、ホームステイを行いました。同校は観光に特化した教育を行う学校で、素敵な制服を着た生徒らが、緊張気味の一行をまるでホテルの従業員のようなおもてなしで迎えてくれました。サムルノリの公演で歓迎を受けると、一行からは群馬の特産物や名所、若者文化を紹介する発表を所属校別に行いました。中でも今年のゆるキャラグランプリに輝いた「ぐんまちゃん」は同校でも人気を博し、映像で紹介される度に歓声と「ぐんまちゃん」コールが響いて会場を沸かせていました。授業では韓国の伝統茶や衣装、遊びを韓国生徒が紹介して一緒に体験したほか、観光サービス実務としてカクテル風の飲み物をつくる特色ある授業にも参加しました。

授業終了後は韓国生徒宅へ1人ずつお邪魔するホームステイに向かいました。翌日までの短い滞在でしたが、最後の歓送会でパートナーの韓国生徒から団員に向けて歌のプレゼントを贈られると、こらえきれずに涙を流して別れを惜しんでいました。韓国の家庭の雰囲気を味わった団員からは「さまざまな話をして親しくなれた」「これをきっかけに今後も交流を続けたい」などの感想が述べられました。

学校訪問・ホームステイを終えた一行は、次に韓国民俗村や水原華城の見学を行いました。韓国民俗村では伝統的な婚礼式の様子を見学したり、伝統音楽で使われる楽器「短簫」作りと演奏体験を行いました。学校訪問で教わった鮮やかな民族衣装を実際に目の前で見ることができ、一筋縄にはいかない伝統音楽の演奏の難しさも感じていました。

5日目は忠清北道・鎮川へ移動し、キムチの生産工場を訪れました。レストランはもちろんのこと、学校の給食にも出てきた韓国料理には欠かせないキムチを食べるだけではなく、自分たちで作って持ち帰りました。お手製ならではのさまざまな出来でしたが、帰国を楽しみしていたご家族への良いお土産になったことでしょう。
その後、ソウルに戻った一行は景福宮や仁寺洞を見学し、朝鮮時代の歴史や文化に触れる機会をもちました。

6日目は駐韓国日本国大使館公報文化院を訪問しました。山後副院長から歓迎挨拶や大使館の業務、外交の現場に携わる仕事について貴重な話を聞くことができました。一行からも「日本文化をどのように広く紹介しているのか」「職業としての外交官のやりがい」などの質問をし、大使館の方々に答えていただきました。

全ての研修日程を終えた団員からは、「ホームステイをしたことでたくさんの友だちができ、大きな財産になった」「国が違えば考え方や見方も異なる。狭い自分の考え方だけにとらわれず、互いを尊重しつつ自分の意思をしっかり持つことが大切だと感じた」「この研修での経験を今後の学校生活や勉強に役立てたい」といった声が寄せられました。