報告【JENESYS】 韓国青年訪日団(第6団) 終了

 2024年2月13日~21日まで9日間の日程で実施された韓国青年訪日団(第6団)。「日本各地のSDGsへの取組~鹿児島県・熊本県の事例~」をテーマに、韓国の高校生等30名は期間中、東京都及び鹿児島県・熊本県を訪問しました。

【東京都内】
 初日にさっそく新大久保エリアのフィールドワークを行いました。まず、JR新大久保駅構内に設置されている故李秀賢氏の顕彰碑を訪問。続いて新大久保エリアのにぎやかな通りの様子を見学。日本における韓国ブームのメッカでその賑わいぶりを目の当たりにし、団員たちは驚きとうれしさをのぞかせていました。
 翌日の外務省訪問では最近の日韓関係に関する講義を受けました。「外交官を目指しているが、求められる資質とは?」「信頼関係を構築する方法は?」「日韓関係がさらに発展していくために、両国市民がもつべき姿勢は?」等、団員たちは外務省の方に熱心に質問していました。

【鹿児島】
 滞在3日目より鹿児島の日程がスタート。鹿児島県庁を表敬して鹿児島県の魅力に関する講義を受けました。次に「SDGs Quest みらい甲子園」鹿児島県大会で「新日本科学賞」を受賞した学校法人原田学園 鹿児島情報高等学校を訪問して、同校の生徒の皆さんと交流しました。
 同校滞在中は生徒の皆さんが1対1で付き添ってくださり、学食体験やSDGsに関する取組紹介、デジタルアート制作やキャンドルづくり体験等、とても充実した時間を過ごしました。

 その後「かごしま環境未来館」の訪問や、リサイクル率日本一を14回獲得した大崎町での各種施設の視察と講義を通じて、鹿児島県におけるSDGsの取組についてたくさん学びました。

 鹿児島ではこのほか、朝鮮半島由来の伝統工芸・薩摩焼の窯元である沈寿官窯を訪問して、当主の第15代沈寿官先生より貴重なお話を伺いました。

 そして鹿児島市内では、団員たちが最も楽しみにしていたホームステイを実施しました。
 週末の2日間、ホストファミリーの皆さんと登山をしたり船に乗せていただいたりと、自然の魅力があふれる同地ならではの過ごし方で、楽しいホームステイを体験しました。
 解散式では涙する団員もいて、別れの寂しさと名残惜しさは次の目的地へ向かうバスの中でもしばらく続きました。

【熊本】
 日程終盤は熊本県へ。熊本県庁表敬では営業部長兼しあわせ部長である「くまモン」の出迎えを受け、団員たちは大喜び。県庁では熊本県の魅力に関するお話や、2016年の熊本地震後の復興についての取り組みや防災対策等について話を伺いました。
 熊本県庁の敷地内には、同県出身の漫画家で韓国でも人気のマンガ「ONE PIECE」の作者、尾田栄一郎氏による復興応援メッセージから始まった「ONE PIECE 熊本復興プロジェクト」の一環として、主人公ルフィーの銅像が建てられており、「ONE PIECE」が好きだったという団員たちはうれしそうに記念写真を撮っていました。
 熊本滞在2日目には2016年の熊本地震で大きな被害のあった地域のひとつである、南阿蘇村を訪れました。
 熊本地震で被災した方との意見交換会では、旧東海大学阿蘇キャンパスに通っていた大学生の話を元に、「事前にシミュレーションしておくことが大事。実際に被災したら周囲の助けが重要。日頃から隣人と挨拶しながら、仲良く過ごすことが大切」といった貴重なお話を伺うことができました。
 韓国の高校生たちは「防災の話は韓国でも他人事ではなくなった。帰国したら、被災した場合にどうするかについて家族と話し合いたい」などの声が聞かれました。

 帰国前日の成果報告会では様々な感想や、今回の経験を生かした今後の取組について、たくさんの意見が述べられました。
 団員の皆さんには、それぞれの家庭や学校等で、今回の経験をたくさん語ってもらい、またそれぞれの立場で「自分と日本の関係」を長く続けてほしいと思います。

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報道実績
(2024.02.16)日本での留学・就職を目指す韓国の高校生が鹿児島の高校生と交流  かつ丼「おいしい!」
韓国青年訪日団(第6団)の鹿児島県訪問の様子(鹿児島情報高等学校訪問)が、鹿児島読売テレビのウェブサイト(ニュースページ)で紹介されました。
(現在はウェブサイトでの公開を終了しています)