職員からの「交流エピソード」(3)青少年訪韓プログラムを通して広がる縁

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 北海道地域の中学生26名が参加した日本青少年訪韓団(第3団)は、2019年秋に6泊7日の日程で実施されました。
 これまで当基金では、中学生が参加する訪韓プログラムではホームステイを行っていませんでしたが、今回初めての試みとして、訪問した中学校に通う生徒宅にて1泊2日のホームステイを行いました。ホームステイは寝食を共にすることで家庭生活を体験し、短い時間で親睦を深める絶好の機会です。帰国直前のアンケートでも、毎回、ほぼすべての団でホームステイが印象的だったプログラムに挙げられます。今回の団員たちも、それぞれの家庭の数だけ、バラエティーに富んだ1泊2日を過ごしてきたようです。

 帰国後の同年12月には、お世話になったホストファミリー宛に、韓国語で書いた手紙を送るなど、プログラム後も交流が続いています(冒頭の写真)。この手紙を受け取った韓国のホストファミリーからは、喜びの声が寄せられました。
 今はパソコンやスマートフォンで、ボタンや画面をちょっと押せば文字や音声だけでなく、「ライブ映像」も簡単に送受信できる時代。でもそこにあえて手書きで、切手を貼って、数日かけて手紙を送るのは、むしろインパクトがありますよね。ほとんどが液晶画面の中で解決する世の中にあって、液晶画面が伝えられない温かみがあるのではないかと思います。歌の歌詞じゃありませんが「♪♪大げさに言うのならば、きっとそういう事なんだろう♪♪」と。

 今回の訪韓プログラム実施にあたり、事前学習会が9回にわたって行われました(北海道の関係の皆様方、誠にありがとうございました!)。学習会には、過去に日本青少年訪韓団に参加した学生から体験談を聞く時間や、韓国語学習の時間も設けられました。
 韓国語学習では、2017年度の青少年訪韓プログラム参加をきっかけに韓国語の勉強に目覚め、その後、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」(注:文部科学省が主管する海外留学奨学金制度)で韓国留学を経験した女子生徒(訪韓プログラム参加当時は中学生、現在は高校生)が作成した資料が用いられました。同年代の学生の目線で作られた単語集だったためとても使いやすく、訪韓プログラム中は大活躍したそうです。
 日韓交流の懸け橋として過去のプログラム経験者が協力し、訪韓団の縁が広がっていく・・・交流事業に従事する者として、とてもうれしいつながりだなあと感じます。

ここでご紹介した資料とは別のものですが、当ウェブサイトでは、ホームステイに役立つ当基金編集の資料をご紹介しています。こちらをご覧ください。