日韓文化交流基金では、隣国の同世代をはじめ世代を超えた多様な人々と交流することで、国境を越えた国民同士の信頼関係を深めることを目的とした、大学生や教員、高校生等を対象に訪日団の招へいおよび訪韓団の派遣事業を実施しています。
主に日本政府から委託を受け、在韓日本大使館、在釜山・済州総領事館、韓国側からは国立国際教育院などの協力を得て事業を実施しています。

2010(平成22)年度は、2007年度より開始した、JENESYS(東アジア青少年大交流計画)プログラムの一環として、大学生・教員等交流、中高生交流、青少年交流委託事業(日韓ボーイスカウト・ガールスカウト交流事業、交換留学生支援事業など)、高校生を対象にした日韓姉妹都市交流ユースカップ、日韓青少年共同ボランティア活動事業のほか、日韓交流おまつり関連事業、青少年映画交流事業などを実施しました。

1.青少年交流事業

(1)大学生・教員等交流

(ⅰ)派遣 合計4団体88名(団長・引率を含む)

No. 団 体 名 人 数 期 間
1 日本教員訪韓研修団(1) 20 平成22 622日~71
2 日本大学生訪韓研修団(外交通商部招聘) 29 11月9日~18
3 日本教員訪韓研修団(2) 20 11月16日~25
4 日本大学生訪韓研修団(1) 19 平成23 31日~10
5 *日本大学生訪韓研修団(2) 20 3月15日~24
  • 日本大学生訪韓研修団(2)は東日本大震災の発生により中止。

(ⅱ)招聘 合計12団体319名(団長・引率を含む)

No. 団 体 名 人 数 期 間
1 韓国教員訪日研修団(1) 20 平成22511日~20
2 韓国教員訪日研修団(2) 20 5月11日~20
3 韓国教員訪日研修団(3) 20 6月1日~10
4 韓国教員訪日研修団(4) 20 6月1日~10
5 韓国大学生訪日研修団(1) 30 9月28日~107
6 韓国大学生訪日研修団(2) 29 9月28日~107
7 韓国大学生訪日研修団(3) 30 11月2日~11
8 韓国大学生訪日研修団(4) 30 11月2日~11
9 韓国大学生訪日研修団(外交通商部派遣) 30 11月23日~122
10 韓国青年訪日研修団(1) 30 平成2315日~14
11 韓国青年訪日研修団(2) 30 1月5日~14
12 韓国青年訪日研修団(3) 30 1月5日~14

(2)中高生交流

(ⅰ)派遣 合計4団体219名(団長・引率を含む)

団 体 名 団体数 人 数 期 間
中学生(三重県) 1 56 平成22912日~18
中学生(茨城県) 1 56 10月3日~9
高校生(山梨県) 1 54 10月17日~23
高校生(神奈川県) 1 53 11月21日~27

 

(ⅱ)招聘 合計8団体430名(団長・引率を含む)

団 体 名 団体数 人 数 期 間
中学生 4 215 平成22520日~26

6月3日~9

高校生 4 215 9月9日~15
10月28日~113

(3)その他

(ⅰ)日韓姉妹都市交流ユースカップ

韓国との直行便を有するかもしくは姉妹都市交流提携を結ぶ日本の5つの自治体を対象とした交流事業。まず、日韓の高校生各々15名程度が交互に相手国の自治体を訪問し、サッカーを通じた交流を実施。その後、東京で開催した自治体ごとの日韓混成チームによる総当り方式のサッカー大会と、交流体験についてのプレゼンテーションの結果を合わせて評価し、総合優勝チーム(山梨県立桂高校・忠州商業高校チーム)を決定した。

参加団体 派遣事業 招聘事業
期間 人数 期間 人数
仙台市(東北学院高校、錦湖高校) 7月26日~30 16 8月5日~12 15
横浜市(横浜隼人高校、仁川南高校・龍) 7月26日~30 17 8月6日~12 16
横浜市(横浜商科大学高校、仁川南高校・虎) 7月26日~29 15 8月6日~12 15
山梨県(県立桂高校、忠州商業高校) 7月22日~29 19 8月5日~12 15
鹿児島県(鹿児島県内高校生、全羅北道内高校生) 7月23日~28 16 8月5日~12 15
83 76

(ⅱ)日韓交流おまつり 関連事業
「日韓交流おまつり2010 in SEOUL」に参加する高校生出演団体に対する、韓国側高校生との交流事業への支援や、ほか参加団体(個人)の派遣を行った。また「おまつり」に先立ち、韓国マスコミに参加団体の地元で実際のお祭りを取材してもらい、「おまつり」のPRに役立ててもらうための招聘も行った。

事業名 参加団体(実施主体) 人数 期間
日韓高校生による伝統文化交流
(海成国際CONVENTION高等学校との交流)
東京都立飛鳥高等学校 25 平成22年7月28日~81日(訪日12名)、102日~3日(訪韓13名)
盛岡さんさ踊り派遣 盛岡さんさ踊り実行委員会 12 9月30日~104
青森ねぶたまつり派遣 青森空港国際化促進協議会 14 10月1日~5
「ミス日本」ミスきもの派遣 (ミスきもの本人および
マネージャーの派遣)
 2 10月2日~4
若手マスコミ関係者招聘
(東北のまつり事前取材のための招聘/盛岡・青森・秋田)
(東亜日報、毎日経済新聞、京郷新聞)  3 8月2日~5

(ⅲ)日韓青少年共同ボランティア活動事業(招聘・派遣プログラム)
日韓両国の大学生を中心とした交流事業。高齢者福祉をテーマとし、招聘プログラムではテーマに沿った講義や、高齢者福祉施設で高齢者と韓紙工芸作りなどのボランティア活動を行った他、菊田真紀子外務大臣政務官を表敬訪問した。3月21日~27日に予定していた訪韓プログラムは東日本大震災の発生により、826日~91日に延期となった。韓国側カウンターパートは韓国青少年団体協議会。

招聘 平成23220日~26日 30名(団長、引率、団員28名)
派遣 平成23826日~91日30名(団長、引率、団員28名)

(ⅳ)官民若手交流事業
実施期間 平成23213日~18日 韓国政党職員(ハンナラ党)4名招聘
*予定していた3団体の中1団体のみ実施。1月に招聘を予定していた国会議員2名については韓国国内の口蹄疫感染拡大により、3月に招聘を予定していた国会議員補佐官4名については東日本大震災の発生により、中止となった。

(ⅴ)若手マスコミ関係者招聘事業

実施期間 平成22926日~103日 ソウル地域の全国紙、放送局の記者、プロデューサー等5
平成23221日~27日 釜山・済州地域の地方紙及び放送局の記者、プロデューサー等14

(ⅵ)「日中韓青少年(スポーツ)交流訪日研修団」
奈良県における、平城遷都1300年祭を契機とした韓国・中国の地方自治体とのさらなる交流推進の一環として、韓国・忠清南道の高校生12名を含む15名を招聘。都内見学の他、奈良県内の高校にて日中韓3か国の高校生によるスポーツ交流会、同県内にてホームステイを実施。

実施期間 平成221027日~1031日 15名(団長、引率2名、団員12名)

(ⅶ)第3回日中韓サミット 3か国児童のタイムカプセル埋設(手紙の募集など)
5月30日に韓国・済州島で開催された第3回日中韓サミットの際、鳩山総理(当時)、李明博韓国大統領及び温家宝中国国務院総理が日中韓3か国の児童合計50名とともにタイムカプセルを埋設。これに先立ち、日中韓3か国の児童による3か国の友情や協力を祈る手紙を募集。基金ウェブサイトや外務省ホームページでの広報を行い、集まった1,245通の手紙はタイムカプセルに納められた。タイムカプセル埋設行事には、ソウル日本人学校生徒12名の参加支援を行った。

2.青少年交流委託事業

(1)日韓ボーイスカウト・ガールスカウト交流事業

(公益財団法人ボーイスカウト日本連盟、社団法人ガールスカウト日本連盟への委託事業)

韓国ボーイスカウト152名(スカウト131名、指導者21名)を18日~17日の910日の日程で招聘。また韓国ガールスカウト90名(スカウト78名、指導者12名)を、4つのコース(725日~84日:1コース、728日~84日:1コース、83日~810日:2コース)に分けて招聘。

(2)交換留学生支援

(独立行政法人日本学生支援機構への委託事業)
日韓の大学間協定による韓国人留学生336名に対し奨学金を供与(1年間1名月額8万円、留学準備金15万円)。

(3)理工系大学院生研究交流事業

(財団法人日韓産業技術協力財団への委託事業)

(ⅰ)派遣事業
実施期間 平成2282日~917 5

 

(ⅱ)招聘事業

実施期間 平成2315日~219 38

(4)在サハリン「韓国人」留学生受入事業

(国立大学法人九州大学への委託事業)

実施期間 平成224月~平成233 2

(5)日韓高校生交流キャンプ・日韓学生未来会議

(社団法人日韓経済協会への委託事業)
合宿形式で日韓の高校生が交流する「高校生交流キャンプ」を2回(於ソウル)、同キャンプOBの大学生・高校生が参加する「学生未来会議」を1回(於京都)開催。

(ⅰ)「日韓高校生交流キャンプ」
実施期間 平成2283日~7日ソウル:日本側50名、韓国側49名参加
平成2328日~12日 ソウル:日本側50名、韓国側50名参加

(ⅱ)「日韓学生未来会議」
実施期間 平成2289日~13日 京都:日本側17名、韓国側20名参加

(6)青少年映画交流(アジア国際子ども映画祭参加訪日団)

(財団法人日本国際協力センター委託事業)
「アジア国際子ども映画祭INいぶすき」に参加するため、韓国を含むアジアの10の国と地域から派遣された中高生が自ら制作した映像作品を携え訪日。韓国グループは映画祭参加に加え、東京近郊の施設を訪問する一方、鹿児島県内で高校訪問やホームステイなどを体験。

実施期間 平成22年12月1日~7
招聘人数 12名(中高生10名、引率2名)
出展作品数 5作品(うち3作品について、優秀賞、奨励賞等を受賞)